JRA史上「9回目」東京新聞杯(G3)「サトノ軍団」3頭出しは買い!? 「68万馬券」も飛び出した過去の傾向から狙うべきはワンツーよりも……
7日には、東京競馬場で東京新聞杯(G3)が行われる。フルゲート16頭がそろった一戦を制し、春のマイル重賞路線に向かうのはどの馬になるだろうか。
出馬表を見て目に付くのが「サトミホースカンパニー」の3頭出しだ。「サトノ」の冠名で知られる里見治オーナーは、これまでサトノダイヤモンド、サトノクラウン、サトノアレスというG1馬を3頭も所有してきた。
そんな「サトノ軍団」の同一レース3頭出しはこれまで8回あった。さすがに1~3着までを独占したことはないが、ワンツーが1度ある(2017年3月11日の館山特別=1000万下、1着サトノスティング、2着サトノキングダム)。
さらに、昨年3月8日の大阪城S(L)では、サトノフェイバー(2着)とサトノアーサー(3着)の2頭が馬券圏内に好走。過去8回のうち、3頭そろって馬券圏外に沈んだのは2回だけだ。つまり3頭出しの時は、75%(8回中6回)の確率で少なくとも1頭は馬券に絡んでいることになる。
大阪城Sは6番人気も馬券に絡んでおり3連単の配当は4万2390円。19年のキャピタルS(L)では12番人気サトノフェイバーが3着に入ったことで、3連単で68万530円という高額配当が飛び出した。人気薄にも警戒する必要がありそうだ。
東京新聞杯に出走する3頭の中で最も人気を集めるのはサトノインプレッサ(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)だろう。おそらく4~5番人気で単勝オッズは10倍前後か。
2歳時から類まれなるスピードを発揮し、デビュー3連勝でNHKマイルC(G1)に臨んだ逸材。初G1では3番人気に推されたが、不完全燃焼の13着に沈んだ。その後は日本ダービー(G1)と菊花賞(G1)にも出走したが、3連勝後は5戦連続で馬券圏外と結果が出ていない。
激走の要因があるとすれば、2走前から4ハロン、前走から3ハロンという一気の距離短縮だ。もともとマイル路線で期待されていただけに、適距離に戻った今回は大駆けの可能性も十分あるだろう。
サトノウィザード(牡5歳、栗東・松田国英厩舎)とサトノアーサー(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)の2頭はあくまでも伏兵的存在だが、ノーマークにはできない。
サトノウィザードは15戦目にして重賞初挑戦。相手関係が一気に強化される点が不安視されるが、デビュー2戦目で臨んだ2年前の若駒S(L)でヴェロックスの2着という実績があり、そのポテンシャルは高い。
最大の強みはその末脚だ。これまで14戦中7戦で上がり最速、12戦で上がり3位以内をマークしている。末脚比べにはうってつけの東京マイル戦で、乱ペースになればアッと驚かせるシーンがあるかもしれない。
重賞初挑戦のサトノウィザードに対して、サトノアーサーは今回が重賞13戦目という古豪。昨年8月の関屋記念(G3)で重賞2勝目を挙げて以降は、富士S(G2)9着、京都金杯(G3)12着と不本意なレースが続く。
それでも前走後は在厩調整で、坂路を中心にしっかり乗り込まれてきた。実績面では現役サトノ軍団の大将格だけに、意地を見せたいところだ。
これまでのサトノ軍団3頭出しの傾向を考えれば、どれか1頭は馬券に絡む可能性が高く、いずれもそこまで人気しないとなれば狙ってみる価値はあるだろう。
果たして、サトノ軍団は波乱の使者となれるだろうか。