津村明秀JRA通算500勝で「78連敗」ストップ! 1月未勝利も「想定内」2月の快進撃でファンの馬券にも貢献か
快進撃の序章となるのだろうか。
6日、東京競馬6Rの新馬戦は、2番人気のカイザーバローズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)が優勝。2着に3番人気アルディートクライが入線し、3着は1番人気ディキシーデイズ、4番人気チャックネイトの同着となった。
レースは18頭立ての芝1800m戦。好スタートを切ったカイザーバローズがハナを奪う展開となる。
無理に競りかける馬もおらず、道中はスローペース。馬群は一団となり、勝負は最後の直線へと持ち越された。
抜群の手応えで直線に向いたカイザーバローズは、後続の追い出しを待つほどの余裕。残り400mの地点で促されると一気に他馬を突き放し、後方から脚を伸ばした2着アルディートクライの追撃を2馬身半凌いで快勝した。
カイザーバローズに騎乗した津村明秀騎手は、レース後「背中のいい馬ですね。我が強いところはありますが、競馬に行けば上手に走ってくれました」とコメント。この勝利が今年の初白星となり、昨年末から続いた連敗を「78」でストップした。
この日、1R、3Rでも騎乗していたが、ともに2着と悔しい競馬。1Rでは、騎乗したアイアゲートが好スタートから3番手を追走したが、積極的に逃げたスズカビーチの逃げ切りを許している。3Rでは騎乗したノーリスでハナを奪うも、初ダートだったオセアダイナスティが圧勝。2着とはいえ、1.6秒離される完敗に終わっていた。
ただ、カイザーバローズで掴んだ「1勝」は、JRA通算500勝となる区切りの勝利。津村騎手にとっても、気分を切り替えて今後の飛躍に繋げたいところだろう。
そんな津村騎手だが、1月の不調は「想定内」。今後の巻き返しが期待できる、データが存在する。
「1月は勝利のなかった津村騎手ですが、昨年も1月は1勝と不調でした。2月は7勝と一気に勝ち星を増やしましたし、今年もここから勝ち星を量産するのではないでしょうか。
6日は3場開催でジョッキーが各場に割れていましたが、比較的トップジョッキーの多かった東京でも騎乗7頭中5頭が上位人気馬と良い馬が集まっていました。これだけ良い馬が集まるなら、昨年以上の成績も期待できるかもしれませんよ」(競馬記者)
確かに、昨年は2月に多くの勝ち星を積み上げた津村騎手。昨年以前の近10年を振り返っても、2月の勝鞍は1月の倍以上ある。
■津村騎手 2010年~2020年の月別成績
1月
15-29-30-425 / 499
勝率3.0%、連対率8.8%、複勝率14.8%
2月
31-26-36-353 / 446
勝率7.0%、連対率12.8%、複勝率20.9%
また、1月が単勝回収率35%、複勝回収率68%なのに対し、2月は単勝回収率122%、複勝回収率114%とファンの馬券にも貢献しているのだ。
連敗をストップした大きな「1勝」。この勝利から津村騎手の快進撃が始まることに期待したい。