JRA松山弘平「強いのは分かっていた」フェブラリーS(G1)好走か、はたまた惨敗か……エアアルマスにとって巻き返しに必要な絶対条件とは
21日、東京競馬場で行われるフェブラリーS(G1)に、エアアルマス(牡6歳、栗東・池添学厩舎)が出走を予定。レースでは、松山弘平騎手が鞍上を務める。
芝でデビューしたエアアルマスは、4歳の6月に安芸S(3勝クラス)で初のダート戦に出走。2着アメリカンファクトに4馬身差をつけて圧勝している。
その後、3カ月のリフレッシュ放牧を挟んで、舞台をダートに移してエニフS(L)、太秦S(オープン)を勝利し3連勝。一躍ダート界の新星として、注目される存在となった。
ただ、初の重賞挑戦となった武蔵野S(G3)では、まさかの11着惨敗。騎乗した川田将雅騎手は、レース後「砂を被るとどうしてもこうなってしまう」と敗因についてコメントしている。
2カ月半の休養を挟み、心機一転迎えた東海S(G2)では、重賞勝ち馬であるヴェンジェンスやインティを抑えての勝利。騎乗した松山騎手が、レース後「砂を被らず、揉まれない競馬ができれば強いのは分かっていた。好メンバーで結果を出せましたし、G1の舞台でも頑張って走ってくれるでしょう」と語ったように、能力さえ出し切れば強豪相手でも通用することを証明して見せた。
しかし、エアアルマスはその後に右前脚の骨折が判明。幸いにも無事に手術を終え、順調に回復するが、復帰初戦のみやこS(G3)では砂を被らぬよう外目の2番手を追走するも、休み明けの影響もあってか直線で粘りを欠いて4着に敗れた。
続くチャンピオンズC(G1)では、思い切った逃げの手を打ち10着と惨敗を喫したエアアルマス。前に行くだけでは限界があると感じたか、陣営は今回のフェブラリーSで新たな策を用意しているようだ。
「ためる競馬をしてもらうつもり」
『サンスポZBAT!競馬』よると、陣営は前走までとは一変して控える競馬で勝機を見出そうというのだ。
ただ、気になるのは「砂を被らないか」という点だろう。
砂を被って惨敗した武蔵野Sでは、川田騎手が「内枠が当たった時点で厳しい競馬になりました」とのコメントも残している。やはり、今回のフェブラリーSでも、枠順という要素がエアアルマスには大きく影響しそうだ。
過去10年のフェブラリーSを振り返ると、複勝回収率で7枠が「207%」、8枠が「153%」と好成績。勝率で見ても、6枠、7枠、8枠で「60%」と、外枠が高い確率で好走している。
今回のレースにあたり「距離もマイルが一番いいと思っています」とも話している陣営。砂を被りづらい外枠が欲しい同馬にとっては、願ってもないコース設定といえそうだ。
あと最大の問題は、レースで外枠が引けるかどうか……。エアアルマスにとって、まずは外枠を引くことが巻き返しの絶対条件といえそうだ。