JRA「鬼の居ぬ間」に急成長!? コロナ禍「不在」の海外騎手に代わりG1レースで大暴れ! ファンの懐事情に大きく貢献したジョッキーとは
2020年から2021年にかけて、大きく様変わりした日本の競馬界。今年に限っては未だ来日が叶わない状況となっているが、これは日本人ジョッキーにとって大きなチャンスともいえるだろう。
昨年はO.マーフィー騎手とF.ミナリク騎手が年明けから参戦。これにA.シュタルケ騎手、S.フォーリー騎手も加わり、1月だけで30勝と大暴れした。
特に、脅威だったのがマーフィー騎手。一人で20勝を挙げたが、勝率は25%と4回に1回は勝利を手にしていた。
さらに加速するマーフィー騎手は、2月にも7勝。勝率は脅威の41.2%で、多くの人気馬に騎乗しながらも単勝回収率では193%というとてつもない数字を叩き出していたのだ。
マーフィー騎手を筆頭に、勝ち星を量産した外国人ジョッキー。これらの騎手が来日できないとなると、当然その依頼は日本人ジョッキーへと振り分けられることとなる。
それにより特に恩恵を受けているのが、若手ジョッキーだ。
今年に入ってデビューから3年目の団野大成騎手が、1月17日の日経新春杯(G2)をショウリュウイクゾで優勝すると、それに続けとばかりに同期の菅原明良騎手も東京新聞杯(G3)のカラテで勝利をもぎ取っている。
どちらの騎手も、これが重賞初勝利。その他、岩田望来騎手にしても重賞2着が3回と、とにかく若手騎手の活躍が目立っているのだ。
昨年の騎手リーディングではトップ20位に入った若手騎手(5年目以内)が4人だったのが、今年は1日時点で昨年を上回る6人。外国人騎手の来日が未だ見られない状況を考えれば、今後さらなる活躍も期待できそうだ。
■2021年 若手騎手 現在のリーディング順位
6位 岩田望来 16勝
10位 鮫島克駿 13勝
10位 横山武史 13勝
14位 西村淳也 12勝
14位 菅原明良 12勝
19位 団野大成 11勝
順位が大幅に上昇したのは、鮫島駿騎手(昨年31位)、菅原明良騎手(昨年38位)の2人。特に鮫島駿騎手に関しては、今年のフェブラリーS(G1)でも9番人気のエアスピネルを2着に持ってきたのは記憶に新しい。
鮫島駿騎手は今年、回収率でも大健闘。単勝157%、複勝113%とともに100%を超えており、ファンの懐事情にも大きく貢献している。
未だに続くコロナウイルスの脅威だが、13日からは一部競馬場などで、事前に開催競馬場の指定席券を購入したファンに限定し、入場を再開することも発表されている。
あと少し落ち着けば、再び海外騎手の来日も見られることだろう。その時、勝ち星の量産を食い止めるのは、日本の若きジョッキー達なのかもしれない。