JRA 「まるで敗戦処理」武豊ユーキャンスマイルとコンビ復活が意味するものとは!? 阪神大賞典(G2)金子真人オーナーと黄金タッグでクラシック見据えたその先

 21日、阪神競馬場では春の天皇賞の最重要ステップレース、阪神大賞典(G2)が行われる。今年の最有力馬は昨年の菊花賞(G1)で3冠馬コントレイルにクビ差まで迫ったアリストテレスか。年明け初戦のアメリカJCC(G2)をしっかりと勝利、ルメール騎手が引き続き騎乗することに加え、やや手薄なメンバー構成。『netkeiba.com』の想定オッズではダントツの1番人気に支持されている。

 アリストテレスからやや離れた2番人気に支持されているのが、昨年の覇者であり、今回久々に武豊騎手が騎乗を予定しているユーキャンスマイル(牡6、栗東・友道康夫厩舎)だ。武豊騎手とユーキャンスマイルは2019年の万葉S(OP)以来、およそ11戦ぶりにコンビを組むことになるが、このコンビ復活が一部で物議を醸しているという。

 元々、武豊騎手はユーキャンスマイルの主戦ジョッキーであり、デビュー戦以降9戦のうち7戦で手綱を取ってきた。2018年の菊花賞(G1)で3着という実績もあり、古馬になってからも中長距離路線でコンビを組んで行くかと思われていた。

 しかし、2019年の初戦、万葉Sで単勝1.5倍という断トツの1番人気に支持されながらも、単騎逃げしたヴォージュを捕まえることが出来ずにまさかの2着。次走、ダイヤモンドS(G3)で乗り替わった岩田康誠騎手が一発回答を出したことによって、武豊騎手はユーキャンスマイルとのコンビを「降板」する運びとなってしまった。

 岩田康騎手に乗り替わってからのユーキャンスマイルは本格化を見せ、重賞を3勝。秋の天皇賞(G1)で4着、ジャパンカップ(G1)でも5着に入るなどの活躍を見せた。だが、最近はやや衰えも見え始め、ここ2走は勝ち馬から1秒以上離された2桁着順と大きく敗れている。

 その一方、若干ピークを過ぎたと思われるタイミングで再び武豊騎手に戻るということもり、ネットの掲示板やSNSでは「ピーク過ぎてから豊さんに回ってくるのもなあ」「もう厳しいと思う」など、一部の競馬ファンから武豊騎手に同情的な意見も出ていた。。

「ユーキャンスマイルはここ2戦で大敗している上に、単勝オッズも万馬券と、一時期の勢いはないのかもしれません。武豊騎手は最近だと京都記念(G2)のワグネリアン、また少し前にはマカヒキと、金子オーナーの馬が少し旬を過ぎたタイミングで回って来たこともあり、まるで『敗戦処理』のような扱いに映っても不思議ではありません。

ですが、今回のユーキャンスマイルの騎乗依頼は2人の関係修復の証として捉えることもできるかもしれません。武豊騎手にはクラシック候補のディープモンスターがいましたが、皐月賞(G1)には戸崎圭太騎手とのコンビが発表済み。金子オーナーの馬であるヨーホーレイクでクラシックに挑むことが濃厚で、今後は依頼馬の質が上がってくることも予想されます」(競馬記者)

 辛辣なコメントも多かったが、同時にユーキャンスマイルとのコンビ復活を喜ぶ声も数多く見られた。阪神大賞典を通算8勝している長距離の魔術師・武豊騎手の「再生工場」としての手腕にも期待したいところだ。

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