JRA毎日杯(G3)ディープインパクト産駒と真っ向勝負!絶好調「モーリスの血」が3週連続重賞制覇に向け、ルペルカーリアを後押しする!?

 27日、阪神競馬場で行われる毎日杯(G3)に、ルペルカーリア(牡3、栗東・友道康夫厩舎)が出走を予定している。

 父モーリス、母シーザリオ(母の父スペシャルウィーク)、兄にエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアを持つ「世代屈指の超良血馬」がいよいよ重賞初挑戦となる。鞍上はデビュー戦からコンビを組む「三冠ジョッキー」福永祐一騎手だ。

 流石にこれだけの良血馬となるとキャロットクラブの募集価格1億2000万円(30万円×400口)も頷ける。生まれる前からネット上では父と母の名をかけて「モーザリオ」と呼ばれるほど生来の「愛されキャラ」である彼は、2歳デビューから連勝を飾ってきたG1ホースの兄達とは少し違い、ややのんびり屋な一面を持っているようだ。

 ルペルカーリアのデビューは昨年9月の中京競馬場芝2000mの新馬戦。その血統背景の豪華さに加え、落ち着き払った様子で3頭併せを消化する調教風景からも、「ニューヒーロー」誕生を期待するファンは多く、単勝1.8倍と断然の一番人気に支持されてレースを迎えた。

 無難にスタートを出たルペルカーリアは先行集団を見る形の6番手で進み、勝負所で徐々に進出。4角では先頭に並びかけ、「さぁ、ここから」という場面までは良かったが、ややフラフラとした走りで伸びを欠き、4着に敗れる。

 鞍上の福永騎手はレース後、「口向きやフォームは気にならないのですが、まだギアが上がらないというか…。成長待ちだと思います」とコメントを残した。

 颯爽とデビュー戦を飾るはずがまさかの4着に敗れてしまったルペルカーリアだが、2戦目となる1月の未勝利戦まで4か月の充電期間を取ってキッチリと修正してくる。舞台は新馬戦と同じく中京競馬場芝2000mだ。

 またも単勝1.8倍の断然一の1番人気に支持されたルペルカーリアは好スタートを決め、5番手を進み、4角では先頭に並びかける。ここまでは新馬戦とほぼ同じレース内容だったが、今回は馬場の3分どころを豪快に3馬身突き抜けて初勝利を飾った。

 新馬戦4着が良馬場で2:02.9、今回は重馬場で2:02.7の勝利。12キロの馬体増を見ても、陣営が上手に成長を促した結果と言えるだろう。思えば新馬戦で先着を許した上位3頭は既に勝ち上がっており、レースレベルも決して低くなかったのではないか。

 福永騎手はレース後、「牧場、調教、厩舎と、馬の前進気勢を出す(調整の)効果が表れた競馬だったと思います。この血統らしい勝ち方だったと思います」とコメント。「この血統らしい勝ち方」といえばやはり、ねじ伏せるような勝ち方を意味するのだろうか。

 毎日杯で「ねじ伏せるべき相手」はグレートマジシャン、シャフリヤール、プログノーシス等のディープインパクト産駒3頭をはじめ、骨っぽい相手が揃った。

 だが、「モーリス産駒」はフィリーズレビュー(G2)をシゲルピンクルビー、ファルコンS(G3)をルークズネストと2週連続3歳重賞制覇の勢いがある。

「血の勢い」を後押しに、ルペルカーリアはライバルをねじ伏せ、偉大な兄達のようなクラシックを席巻する存在に昇華して行くのだろうか……。どうやら毎日杯は必見のレースとなりそうだ。

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