JRA大阪杯(G1)コントレイルは「早熟」苦戦必至!? ディープインパクト産駒と、ノースヒルズ所属馬の意外な傾向とは
★ノースヒルズの生産馬
次にノースヒルズの生産馬というのも気になる要素だ。ノースヒルズは、社台グループに匹敵する実績を残してきた日本を代表するオーナーブリーダー。これまでファレノプシス、ヘヴンリーロマンス、トランセンドなど数多くの実績馬を生産し、日本ダービーはキズナ、ワンアンドオンリー、コントレイルで3勝と見事な成績だ。
しかしこのところ生産馬の活躍傾向は2~3歳に集中しており、古馬になってJRAのビッグレースを勝利した馬がいない。
ノースヒルズ生産馬の重賞成績を見てみると2013年以降、牡馬の古馬が芝2000m以上の重賞を勝利したのはわずか1勝。2014年のキズナ(大阪杯)のみだ。そしてJRAの平地重賞勝利を年齢別の内訳を見てみると、
2歳 5勝
3歳 13勝
4歳以上 2勝
と非常に偏っている。4歳以上の重賞勝利はキズナの2014年大阪杯(G2)と、2019年の府中牝馬S(G2)のみでG1レースの勝利はない。4歳以上のJRA平地重賞レースの成績を見てみると、かなり驚かされる。
2021年 8戦全敗
2020年 18戦全敗
2019年 18戦1勝
2018年 4戦全敗
2017年 17戦全敗
2016年 13戦全敗
2015年 10戦全敗
2014年 5戦1勝
93戦2勝という成績で、牡馬は2014年の大阪杯を最後に古馬になって重賞を勝利していない。これはノースヒルズの生産馬全体に共通していることだが、活躍の場は重賞だけでなく2~3歳に集中している。平場戦を含めると、今年15勝のうち3歳馬が8勝。昨年も65勝中44勝が2~3歳馬と多数を占めている。育成方針なのか、そういう早熟型の配合が多いのか、古馬は早めに引退させているからか、正確な内情は不明だが、最近のノースヒルズの生産馬は古馬になって苦戦傾向にあることがわかる。
かつてはアーネストリーが宝塚記念、ビートブラックが天皇賞(春)を勝利したこともあるが、それも昔の話。最近はクラシック重視なのか、2~3歳馬に勝利が集中し、古馬のG1レースでは用無しとなっている。過去の生産馬と単純な比較はできないが、コントレイルがこの大阪杯を勝利できるかどうか、試練の時と言えそうだ。
PICK UP
Ranking
23:30更新- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- 武豊ドウデュースに「最強刺客」立ちはだかる…今年のジャパンCで「外国馬は消し」が危険すぎる理由
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
関連記事
JRA 福永祐一「自分が動くしか……」コントレイルで苦い記憶を払拭!? 大阪杯(G1)二強対決に沸いた7年前「不可解騎乗」と物議を醸した大失策
JRA コントレイルに考えられる「最悪のシナリオ」とは……。 大阪杯(G1)福永祐一「1年前再現」なら再び悪夢も?
JRA 福永祐一「スプリントすら能力感じる」コントレイルのポテンシャルに絶対の自信!? 大阪杯(G1)グランアレグリアと「最強対決」はマイルでも勝算あり
JRA 池添謙一のお株を奪う「新・代打職人」に大仕事の気配!? 大阪杯(G1)「ギベオン級」超大穴激走のカギを握るのはコースと馬場
JRA データから読み解く注目の2頭、大阪杯(G1)コントレイルとグランアレグリアに隠れた激走候補は