JRA【NHKマイルC(G1)展望】「2歳マイル王」グレナディアガーズVS「弥生賞2着」シュネルマイスター!武豊ホウオウアマゾン&バスラットレオンも虎視眈々
9日、東京競馬場ではNHKマイルC(G1)が行われる。昨年の朝日杯FS(G1)覇者グレナディアガーズを中心に上位は混戦模様となりそうだ。
★上位人気馬予想オッズ付き★
・グレナディアガーズ 3.8倍
・シュネルマイスター 4.0倍
・バスラットレオン 4.6倍
・ホウオウアマゾン 5.8倍
・ルークズネスト 12.2倍
1勝馬の身で挑んだ朝日杯FSでレース&2歳コースレコードをたたき出したグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)。皐月賞(G1)には目もくれず、ファルコンS(G3)から始動し、3歳マイル王の座を獲りにきた。
しかし、単勝オッズ1.8倍で迎えた前走は逃げたルークズネストを常に射程に入れながら追走するも、直線捉えきれずまさかの2着。それでも前走は先を見据えた仕上げだったこと、かつ他馬より1kg重い57kgを背負っていたことなどを考慮すれば、主役で本番を迎えることには変わらない。
最大のカギは左回りの対応だ。これまで右回りの時は2戦2勝だが、左回りは「0-2-0-1」と勝ち切れていない。2歳時には左回りコースで内に刺さる面を見せていたが、前走のファルコンSでは真っすぐ走っており、刺さる不安は解消。あとは初めての長距離輸送を克服するだけだ。
もう一つの不安は鞍上の川田将雅騎手が、このレースと相性があまり良くないことか。初めて騎乗した2007年から19年まで7度騎乗して、一度も馬券圏内がない。同じ東京マイルの安田記念(G1)ではモーリスとサトノアラジンで通算2勝しており、このコースが苦手というわけではないが、気になるデータなのは間違いない。
グレナディアガーズの状態面だが、前走からの明らかな上昇が見込める。1週前追い切りは、栗東芝で併せ馬を敢行。素軽い脚さばきで6ハロン83秒7-11秒6をマークし、僚馬を3馬身突き放した。陣営も1度使った上積みを強調しており、前走の敗戦も含めて予定通りなのかもしれない。
父は怪物フランケル、母は米BCフィリー&メアスプリントの勝ち馬という良血馬がG1・2勝目を見据える。
グレナディアガーズに匹敵する良血馬がシュネルマイスター(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。父は現役時代に欧州最強マイラーと呼ばれたキングマン。現3歳が初世代だが、すでにエリザベスタワーがチューリップ賞(G2)で重賞制覇を遂げている。
母は16年のドイツオークス馬で、近親にはサリオスやサラキアらの母サロミナがいる良血。父のスピードと母のスタミナ兼ね備えていれば、ある程度のスタミナも問われる東京マイル戦のここは最適の舞台なのかもしれない。実際に1500m、1600mを2連勝し、距離が長いとみられた弥生賞(G2)でタイトルホルダーの2着を確保している。
鞍上は3戦中2戦で手綱を取ったC.ルメール騎手。常々「能力のある馬」と高く評価しており、最終追い切りと枠の並び次第では1番人気に支持される可能性もあるだろう。
1週前追い切りは3頭併せで最先着、ゴール前の伸びは目を見張るものがあった。2001年のクロフネ以来となる外国産馬が20年ぶりの勝利を挙げることはできるか。
良血2頭を追うのは前哨戦を勝った矢作芳人厩舎の2頭だ。