JRA【NHKマイルC(G1)展望】「2歳マイル王」グレナディアガーズVS「弥生賞2着」シュネルマイスター!武豊ホウオウアマゾン&バスラットレオンも虎視眈々
ニュージーランドT(G2)を制したバスラットレオン(牡3歳、矢作芳人厩舎)は、すでに7戦のキャリアを誇るキズナ産駒。1800mの新馬戦勝利後は勝ちあぐねていたが、2走前に1勝クラスを逃げ切ると、前走も逃げて上がり最速をマーク。終わってみれば5馬身差の圧勝だった。
これまで逃げたときは3戦3勝。今回もハナを切れるかどうかが勝負の分かれ目となる。レース史上、逃げ馬の成績は「3-2-1-19」と、府中の長い直線を考えれば悪くない成績だ。勝った3頭はカレンブラックヒル、ミッキーアイル、メジャーエンブレムというそうそうたる面々。バスラットレオンがこの3頭に匹敵する力を持っているかどうかだろう。
懸念は使い詰めできていること。今年に入って4戦目、前走からは中3週というローテーションとなるが、1週前追い切りは栗東坂路で50秒5をマーク。引き続き好状態でG1獲りに挑む。
アーリントンC(G3)を勝ったホウオウアマゾン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)は武豊騎手との新コンビで臨む。
前哨戦は2番手追走から直線早めに先頭に立ち、押し切る強い内容だった。今回もうまく好位を取れるかどうかがカギとなるだろう。
キャリア6戦のうち5戦が阪神マイル戦。唯一の例外が中京マイルで行われた野路菊S(OP)だったが、これを快勝しており、左回りは不問。あとはグレナディアガーズと同じく初めての長距離輸送を克服する必要がある。
武騎手にとっては、ワールドプレミアで勝った19年菊花賞以来のG1勝利のチャンス。これまで矢作厩舎の馬ではG1に8回挑戦し、リスグラシューで3度の2着がある。9度目のタッグでG1制覇を狙う。
ピクシーナイト(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎)は2走前のシンザン記念(G3)を逃げ切ったが、前走のアーリントンCは4着に敗れた。2戦2勝の左回りで巻き返しを図る。
シンザン記念でそのピクシーナイトの2着に敗れたルークズネスト(牡3歳、栗東・浜田多実雄厩舎)。前走のファルコンSでグレナディアガーズに競り勝ったが、フロックではなかったことを証明できるか。
この他には、京成杯(G3)とニュージーランドTで2着の好走歴を誇るタイムトゥヘヴン(牡3歳、美浦・戸田博文厩舎)、初マイルで変わり身に期待が懸かるランドオブリバティ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)、桜花賞(G1)は道中致命的な不利を受け15着に敗れたソングライン(牝3歳、美浦・林徹厩舎)なども侮れない。
予想オッズでは上位4頭がやや抜けているが、馬場や展開一つで大荒れの可能性も秘める。注目の3歳マイル王決定戦は9日、15時40分に発走を予定している。