【かしわ記念(G1)展望】JRA王者カフェファラオVS地元・船橋の雄カジノフォンテン! 「秘策」武豊インティ&「交流重賞の鬼」川田将雅タイムフライヤーらも参戦
5日、船橋競馬場で行われるのは第33回かしわ記念(G1)。上半期のダートマイル王決定戦には、中央・地方からそれぞれ6頭ずつが参戦する。
2月のフェブラリーS(G1)を制したカフェファラオ(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)が船橋に初登場。今度は地方の砂でG1連勝を目論む。
キャリアはまだ7戦と浅く、地方のダート経験は昨年7月に大井競馬場で行われたジャパンダートダービー(G1)のみ。その時は無傷の3連勝で臨み、勝てばケンタッキーダービー出走の可能性もあった。しかし、1.1倍の断然人気を裏切り、7着に敗れると、その後は国内に専念。秋にはシリウスS(G3)を制するも、チャンピオンズC(G1)で6着に敗れていた。
アメリカンファラオ産駒らしく、その成績は勝つか大負けかという極端なもの。ただし、2度の敗戦は距離が1800mと2000m。マイル戦は4戦4勝で、今回は信頼してもよさそうだ。
懸念材料を挙げるとすれば、やはり砂を被ったときに力を発揮できるかどうかだろう。
「できれば外枠が理想でしたが、決まったのは内目の3枠3番。逃げたい馬が両隣に入ってしまったのは少し気になりますね。スタート次第ですが、おそらく4~5番手を追走し、直線では外に出したいところです。
実は前走のフェブラリーSでも3番枠からのスタートでした。その時は、道中インで脚を溜め、直線外に持ち出す横綱相撲。先行馬の砂を少なからず被りましたが、怯むような面は見せませんでした。キックバックへの懸念が完全に払拭できたかどうか、今回で見極めることができると思います」(競馬誌ライター)
先月29日の最終追い切りでは、美浦南Wで68秒1-12秒7をマーク。堀調教師は「前走よりも状態はいい」と太鼓判を押した。鞍上はこのコンビ3戦2勝のC.ルメール騎手。同騎手は2018年と19年にゴールドドリームで制覇しており、2年ぶりの勝利を狙う。
12年からJRA所属馬が9連勝中のこのレース。地方馬が最後に勝ったのは11年のフリオーソまでさかのぼる。今年は地元・船橋の雄、カジノフォンテン(牡5歳、船橋・山下貴之厩舎)にもチャンスがある。
「11-1-1-7」の通算成績が示す通り、この馬も勝つか負けるかというタイプ。ただし本格化した昨秋以降は「4-1-0-0」と崩れていない。唯一の2着は年末の東京大賞典(G1)で、勝ったオメガパフュームとはクビ差の接戦だった。
その後は1月の川崎記念(G1)で3馬身差の逃げ切り勝ち。さらに京成盃グランドマイラーズ(G)では500mの距離短縮と58kgの斤量をものともせず、逃げ切って2連勝を飾った。
鞍上を務めるのは25歳でデビューした遅咲きの張田昂騎手。人馬ともに地元・船橋で川崎記念に続くG1勝利を狙う。