JRA 「ルメールの法則」がシュネルマイスターに炸裂!? NHKマイルC(G1)好走予感させる匂わせ発言でG1連敗ストップ待ったなしか
リーディングジョッキーが逆襲だ。
2月のフェブラリーS(G1)を制したC.ルメール騎手だが、以降はG1レースを連敗。5日のかしわ記念(G1)も1番人気カフェファラオで5着に敗れたが、NHKマイルC(G1)で敗戦続きにストップの期待が懸かる。
巻き返しを期すルメール騎手にとって、コンビを組むシュネルマイスター(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)は頼りになるパートナーだ。
前走の弥生賞(G2)では、タイトルホルダーの2着に敗れたが、昨年の2歳チャンプ・ダノンザキッドに先着。勝ち馬のタイトルホルダーは皐月賞(G1)でも2着と好走したようにハイレベルな一戦だった。
NHKマイルCには昨年の朝日杯FS(G1)を優勝したグレナディアガーズも出走するが、単勝1.8倍に支持された前哨戦のファルコンS(G3)を2着に敗退。絶対的な存在とはいえないだけに、チャンスは十分といえる。
シュネルマイスター陣営にとって追い風となりそうなのは、ルメール騎手が騎乗することだけでなく、名手の卓越した能力の分析かもしれない。
なぜならルメール騎手が能力を絶賛した馬が、今春のG1戦線で目を見張る活躍を見せているからである。
デビューから無敗の6連勝で大阪杯(G1)を制したレイパパレは、ルメール騎手がサトノウィザードとのコンビで対戦した昨年の大原S(3勝クラス)後に、Twitterで「G1レベル」と太鼓判を押していた馬だった。
また、桜花賞(G1)で3着に入ったファインルージュについては、自身が手綱を執った前走のフェアリーS(G3)後に、「G1レベル」と評していた素質馬。皐月賞(G1)では圧勝したエフフォーリアが共同通信杯(G3)を制した際には、Twitterで同馬を「ダービー馬」と絶賛していたのだ。
京成杯(G3)優勝後に「GIレースにもいける」とコメントを残したグラティアスこそ、皐月賞で6着と敗れたが、ここまでG1を意識するコメントを残した馬の好走率はかなり高いといえる。
そこへ来て、『スポーツ報知』が報じたNHKマイルCの最終追い切りを終えたシュネルマイスターに残した「G1ですけど絶対にいけると思います」というルメール騎手のコメント。これまで「G1級」と評価した馬たちの好走例を振り返ると、シュネルマイスターへの期待も当然ながら大きくなる。
翌週のヴィクトリアマイル(G1)には、グランアレグリアがスタンバイしているルメール騎手。悪い流れを止めるためにも、まずはNHKマイルCで反撃の狼煙を上げたいところだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。