横山武史「スランプ突入」は“ダービーロス”だけが理由ではない!? 6月に入って26連敗の長いトンネル、新たな悩みも増えて「疑心暗鬼」の裏事情
ダービー敗戦による精神的なダメージは相当大きかったのかもしれない。
昨年、史上最年少で関東リーディングに輝いた横山武史騎手が不振に喘いでいる。
皐月賞(G1)を3馬身差で圧勝したこともあり、コントレイルに続く無敗二冠が濃厚と見られていたエフフォーリア(牡3、美浦・鹿戸雄一厩舎)とのコンビで挑んだ今年の日本ダービー(G1)。ゴール寸前で強襲したシャフリヤールの末脚に屈し、ハナ差の2着と敗れた。
「ジョッキーもうまく乗ってくれました」エフフォーリアを管理する鹿戸雄一調教師も心中を思いやった紙一重の敗戦。横山武騎手は「人気に応えることができなくて、申し訳なかったです」とコメントを残したものの、敗戦の悔しさを消化するにはまだ時間を要しそうだ。
思い切りのよかった騎乗にも影響が出ているようで、6月に入って現在26連敗中。得意の北海道開催でも初週未勝利に終わったように、「ダービーの後遺症」からまだ抜け出せないでいる。
「以前に比べて諦めるのが早くなったし、走らない馬の時は乗り方も少し雑になっていますよね。また、これには馬質の変化も影響していると思います。最近ではノーザンファーム系の馬の割合が増えていて、かなりの番組を抑えられています。
1頭の馬で土曜と日曜の両睨みをされたりするので、一方のレースには他の依頼を入れられない状況でうまく馬を回せてないです。しかも、あくまでC.ルメール騎手がいない時の代役であって、そこに川田将雅騎手や福永祐一騎手などが来ると更に序列は下がってしまいます」(競馬記者)
とはいえ、先週の札幌開催ではリーディング上位が不在で騎乗した15鞍全てが5番人気以内というラインアップだったが、結果を出せなかった。若手騎手の泉谷楓真や鮫島克駿、関東の秋山稔樹などの勢いの前に存在感もなかった。
以前はどんな馬でも勝つために色々な策を講じるなど、競馬を楽しむ姿勢も伝わっていたが、最近は何か焦っているような騎乗も見受けられるようになっている。
推測の域を出ないが、これには外的要因も無関係ではないのかもしれない。