JRA 宝塚記念(G1)レイパパレ「取捨選択」の鍵はモズベッロ!? 頭鉄板「◎」クロノジェネシスから三連単「1点勝負」で的中を狙う!
今週は、上半期を締めくくる宝塚記念(G1)を予想していく。
有馬記念(G1)と同様にファン投票で出走馬が決まることに加え、日本ダービー(G1)やジャパンC(G1)など王道とは異なる2200mという非根幹距離で行われるレース。現に、近10年でダービー馬が何頭も出走しているが、勝利したのは不良馬場の日本ダービーを制したオルフェーヴルのみと、王道で結果を出していた馬は苦戦している。
そんな特殊な条件もあってか、2018年は三連単「49万馬券」という大荒れ。外国馬のワーザーが10番人気ながら2着となったことからも、波乱には警戒が必要だ。
今年は既に2頭が出走を回避し、13頭立ての見込み。頭数は少ないだけに、回収率重視を目指したい。
「◎」は、7番クロノジェネシスだ。
同馬は稍重での開催となった昨年の宝塚記念で、2着のキセキに6馬身差をつける圧勝。3着のモズベッロには11馬身もの差をつけ、重適性を見せつけた。
しかし、主戦の北村友一騎手が落馬負傷のため、今回はC.ルメール騎手が騎乗。これまでルメール騎手は宝塚記念に6回騎乗しているが全て馬券圏外に敗れており、この乗り替わりを不安視する声も上がっている。
ただ、これに関しては全く心配しなくていいだろう。
冒頭でも触れたが、宝塚記念は基本的にコース設定自体が特殊。リーディング上位騎手が騎乗するような、王道路線で強い馬たちが能力を発揮しづらい舞台だからだ。
今回のクロノジェネシスに関していえば、このコースでの適性を昨年証明済み。これまでルメール騎手が手綱を執ってきたアリストテレスから乗り替わることを考えても、昨年の同舞台で負かしたキセキ、モズベッロなどを含め、これらより信頼度は高い。
むしろ逆に心配なのは王道路線に見られる瞬発力勝負だが、関係者は「瞬発力勝負になるとディープインパクト産駒に比べて劣りそうですが、当日は雨が降る予報ですからね。この馬に向く馬場になると思いますよ」とコメント。まさに鬼に金棒とはこのことで、不安要素はなく連覇濃厚と見た。
問題は2番人気が予想されるレイパパレで、これがどこに入るかが今回の焦点となりそうだ。
これまで、6戦全勝のレイパパレ。前走は初のG1挑戦となったが、今回の宝塚記念に出走するモズベッロを始め、三冠馬コントレイル、春秋マイルG1制覇のグランアレグリアを相手に圧勝を決めた。
ただ、クロノジェネシス、カレンブーケドール、アリストテレス、キセキ辺りとは未対戦。今回はむしろこれら全てと対戦しているモズベッロにあえて注目したい。
■モズベッロに先着した馬の走破タイムと上がり3ハロン
2020年 天皇賞・春(京都・芝3200m)
キセキ 3:17.3(36.8)
モズベッロ 3:17.4(35.8)
2020年 宝塚記念(阪神・芝2200m)
クロノジェネシス 2:13.5(36.3)
キセキ2:14.5(37.2)
モズベッロ2:15.3(37.6)
2020年 有馬記念(中山・芝2500m)
クロノジェネシス 2:35.0(36.2)
カレンブーケドール2:35.6(36.8)
キセキ2:36.5(37.6)
モズベッロ2:38.2(38.5)
2021年 AJCC(中山・芝2200m)
アリストテレス2:17.9(37.4)
モズベッロ2:18.3(37.1)
2021年 大阪杯(阪神・芝2000m)
レイパパレ2:01.6(36.8)
モズベッロ2:02.3(36.8)
モズベッロの上がりを上回ったのは、宝塚記念のクロノジェネシス、キセキと、有馬記念のクロノジェネシス、カレンブーケドール、キセキ。クロノジェネシスを除いては、カレンブーケドールとキセキの2頭しかいない。
特に、有馬記念のカレンブーケドールは、キセキの上がりを上回り大きく先着。レイパパレはモズベッロと同じ上がりしか使えておらず、突き放せなかったのは気になる点だ。