JRA「225万」泉谷楓真の逃走劇はなぜ起こったのか!? 12番人気の勝利にWIN5ファンは悲鳴、超大穴馬が見せていた絶好サインとカフェインに関係?
25日、函館競馬場で行われた11RのUHB杯(3勝クラス)は、ハナを奪ったロジペルレスト(セ6、美浦・手塚貴久厩舎)が、ゴールまでそのまま逃げ切って勝利した。
ハギノリュクス、ペイシャキュウ、ボンオムトゥックの3頭が、単勝一桁台のオッズに支持されたように下馬評は3強の見立て。超大穴馬の演出した3連単払戻は225万9680円の特大万馬券。単勝88.0倍の12番人気馬の勝利に、狼狽したファンも多かったに違いない。
奇しくもこの日のWIN5対象レースの4つ目に指定されていたUHB杯。このレースが始まるまでは3つのレースを終えて1番人気が2勝、2番人気が1勝と、堅い結果が続いていた。
残すところ2レースの行方に注目が集まったものの、12番人気馬が大穴を開けて19万9088票も残っていた生存票は、約177分の1となる1126票まで激減。WIN5を購入していたファンの多くを絶望へと追いやった。
そこで気になるのは、近走で不甲斐ない競馬の続いていたロジペルレストが、なぜここまで好走したのかである。
セン馬であることからも察しがつくように、同馬が元々気性面に不安のあったことは間違いない。直近の勝利は2019年4月の花見山特別(2勝クラス)まで遡らなければならない馬だ。これ以降は3勝クラスを10戦して10連敗。その間に最下位を3度も経験しているのだから、人気がないのも分かる話だ。
その一方で、強調できることがあるとすれば、UHB杯も含めこれまで上げた4勝がすべてダート1700mということ。それまでもこの条件は【3.0.0.4】と悪くない成績なのだ。今回の勝利を加算すると【4.0.0.4】で、その勝率は5割まで上がった。また、ダート1700mは、他の競馬場にもあるが、福島コースでのみ経験があった。ピンかパーかの成績は、馬を当てるWIN5に向いている。
勿論、勝利へと導いた若武者・泉谷楓真騎手の手腕も大きかった。
「ゲートの出が良く、1歩目で逃げようと判断しました。力はあるのですが、やめるところがあるので、向正面半ば過ぎにペースを上げて、やめさせないようにしました。また、捲られると厳しくなるので、早めに動かしていきました」
レース後のコメントからも伝わるように、ロジペルレストの不安定な成績は、気性面の危うさに起因するところも考えられる。油断すれば、レースをやめてしまう悪癖を出させないように、泉谷騎手が注意して騎乗したことも集中力を切らさずに走り切れた理由だろう。