JRA かつての若手ホープが所属厩舎から「非情宣告」 、お手馬を後輩有望株に乗り替わり!デビュー7年目で訪れた崖っぷちの危機
加藤騎手はデビューイヤーの15年に30勝を挙上げ、関西新人騎手に贈られる中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞した若手の有望株。翌年は落馬負傷で騎乗できない時期がありながら前年を上回る35勝をマークし、中央競馬騎手年間ホープ賞を受賞。
将来を渇望されていた加藤騎手だが、3年目は12勝と大きく落ち込んで以来、低迷が続いている。騎乗数も年々減少しており、昨年はデビュー1、2年目の騎乗数の約3割にまで落ち込んだ。
今年は現在まで2勝にとどまっており、このペースだと19年の9勝を下回る過去最少の勝利数となる恐れがある。
また、所属の庄野厩舎管理馬への騎乗数も年々減少しており、16年が50回、17年は95回に対し、昨年は33回、今年はこれまで24回と落ち込んだ。これはいずれもピーク時の半分以下の数字だ。
頼みの所属厩舎の後ろ盾が減少しつつある今、加藤騎手はデビュー7年目にして最大の正念場を迎えているかもしれない。崖っぷちに追い詰められている感もあるが、残るお手馬ミスニューヨーク(牝4歳、栗東・杉山晴紀厩舎)では、何としても結果を残したいところである。
(文=寺沢アリマ)
<著者プロフィール>
大手スポーツ新聞社勤務を経て、編集部所属のライターへ。サラ系・ばん馬のどちらも嗜む二刀流で「競馬界の大谷翔平」を目指すも収支はマイナス。好きな競走馬はホクショウマサル。目指すは馬券的中31連勝だが、自己ベストは6連勝と道は険しい…。