一口当たり「2823万円」の回収!?「2万円台」のリーズナブル価格でクロノジェネシス超え、10億円以上稼いだ「回収率No.1」クラブ馬とは
今年も6月頃から、各一口馬主クラブの募集が開始されている。
一口馬主とは、口数が分割された馬に出資する仮想馬主のこと。各クラブ法人により40口から1万口程度で分割されており、安い馬だと数万円からの出資が可能だ。
その中でも人気のあるサンデーサラブレッドクラブは、早くも全馬が満口。現役馬としてはG1レースで4勝しているクロノジェネシスが在籍しており、現時点で累計11億2926万円をも稼いでいるのだから何とも夢のある話といえるだろう。クロノジェネシスは、当時の募集価格が1400万円と競走馬としては安価。獲得賞金を募集価格で割った回収率では、クラブ馬として「歴代2位」となる8066%という数字を叩き出している。
1頭40口で募集される同クラブだが、クロノジェネシスは1口35万円(1400万円÷40口)。回収率8066%ということは、単純計算で約2823万円(35万円×80.66)……。経費など諸々ひかれるため全てが残るわけではないが、出資者としてもかなりのプラスになっていることは想像に難くない。
とはいえ、これは最大限上手くいった際の話であり、もちろん出資という観点からもリスクはある。
詳しくは各クラブのホームページを見ていただきたいが、出資金、会費などの経費がかかる上、競走馬は怪我が多い生き物。1回もレースで走れずに引退ということもあり、それらを理解して以下を読み進めていただきたい。
近年はノーザンファーム生産馬を中心に扱っているクラブの活躍が顕著で、今年のG1レースだけで見ても大阪杯のレイパパレ、皐月賞のエフフォーリアはキャロットクラブ。ヴィクトリアマイルのグランアレグリア、日本ダービーのシャフリヤール、宝塚記念のクロノジェネシスを有するサンデーサラブレッドクラブにしても、ノーザンファーム生産馬が主体のクラブだ。
ただ、多くの活躍馬を送り出すノーザンファームは、良血馬も多く募集価格が比較的高い。現に、クラシック三冠を含む日本のG1レース6勝、凱旋門賞(G1)でも2年連続で2着となったオルフェーヴルは、募集価格6000万円で回収率ランキングでは29位(2627%)とトップ10入りを果たせていない。
クロノジェネシスにしても募集価格が安価であったため回収率「歴代2位」まで浮上したといえそうだが、その回収率「8066%」を更に上回る馬も存在する。
冠名「シチー」でお馴染み、友駿ホースクラブで募集されたエスポワールシチーだ。