元JRA安藤勝己氏「リスグラシュー2世」に異例のAMツイート!? 「伝説の新馬戦」2着馬の楽勝劇に「納得してもらえたでしょ」
7日、新潟競馬場で行われた2R・2歳未勝利戦(芝1600m)は、1番人気に支持されたルージュラテール(牝2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が好位から直線抜け出して、デビュー2戦目で初勝利を挙げた。
6月20日の2歳新馬戦以来、1か月半ぶりの実戦となったルージュラテール。鞍上は藤岡康太騎手から川田将雅騎手に乗り替わり、単勝オッズは1.2倍、単勝支持率は65.1%に到達した。
デビュー戦でダノンスコーピオンを最後まで苦しめ、後に未勝利戦を勝ち上がったコナブラックには3馬身差をつけていたルージュラテール。追い切りの動き、そして今回のメンバーレベルを見ても、絶対に落とせない一戦だった。
8枠12番の外目からスタートでやや後手を踏むが、すぐに挽回したルージュラテール。道中は先行集団を見る形で4番手の好位を進んだ。手応え抜群のまま直線を向き、鞍上がゴーサインを送ると、鋭く反応。2番手を進んでいたソリタリオをあっさりと交わし、最後は1.3/4馬身差をつけた。
この勝利にいち早く反応したのが元JRAジョッキーの安藤勝己氏だ。
「ルージュラテール順当やね。時計何とかって言われてたけど、これで新馬前のつぶやきに納得してもらえたでしょ」
レースの直後に投稿されたこのツイート。安藤氏がTwitterで重賞以外のレースについて言及するのは極めて異例だ。
「安藤氏が重賞レースの後に見解をつぶやくのは、毎週末のお決まりになっていて、それを楽しみにしているファンも多いと思います。
ただ、今回は午前中のレース、しかもわざわざ未勝利戦に言及しました。それだけ注目していたのでしょう。最後に安藤氏が重賞以外のレースについてツイートしたのは6月20日。ルージュラテールが出走した新馬戦について、レース前にある“予告”をしていました」(競馬誌ライター)
その予告というのが、「今日の阪神5Rはメンバー良すぎて少頭数って注目の新馬戦。G1級が何頭かおって、ゆくゆく伝説の…ってなるかもしれないよ」というツイートだ。具体的な馬名は挙げなかったが、まだデビュー前のダノンスコーピオン、ルージュラテール、そしてコナブラックの上位人気馬をG1級と評価していたとみられる。
「『ゆくゆく伝説の…』とまで言っていただけに、ルージュラテールが好内容で勝ち上がったことに安藤氏もホッとしたのかもしれません。新馬戦は超スローを2番手から、今回は平均ペースを好位で折り合っての好走。牝馬クラシック戦線の有力候補になる潜在能力は秘めていると思います。
ただ今回はメンバーに恵まれたことは間違いないので、次走が試金石になるのではないでしょうか。川田騎手も『能力があるので、これから馬体が成長してくれば楽しみです』とコメントしているように、まだまだ成長する余地は残しています。デビュー前には管理する矢作調教師が『リスグラシューぐらいのイメージで』とまで豪語した期待馬だけに、今後が楽しみですね」(同)
負けることが許されない一戦で、一発回答を果たしたルージュラテール。安藤氏のツイート通り、その走りは多くのファンを納得させたに違いない。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。