JRA武豊騎手と「新コンビ」クセ馬ならおまかせ!? メイケイエールの次は昨年末に大舞台で競馬ファンを賑わせた「あの暴走馬」

 20日、東京競馬場で行われる秋色S(3歳以上3勝クラス)に武豊騎手とランドオブリバティ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が新コンビで参戦することが予定されている。

 ランドオブリバティと言えば、父はディープインパクト、母はアメリカのG1を2勝しているドバウィハイツという良血馬。新馬戦に勝利し、1番人気推された芙蓉S(OP)では2着に3馬身半差をつけ2連勝。当時、クラシックの有力候補とされていた。

 そして昨年暮れに中山競馬場で行われたホープフルS(G1)では、前走で勝利した芙蓉Sと同じ中山・芝2000mということもあり2番人気に。鞍上は、ここまですべてのレースで手綱を握った三浦皇成騎手。師弟関係である鹿戸調教師の管理する馬で、三浦騎手の初G1制覇に大きな注目が集まった。

 肝心のレースでは、スローペースで逃げる展開に。しかし、抜群の手応えで勝負どころを迎えたが4コーナーで逸走し、外ラチへ暴走。鞍上の三浦騎手は落馬し、競走中止するなどG1ではなかなか見られないアクシデントとなってしまった。

 また馬に異常はなかったが、平地調教再審査が課せられ、三浦騎手は左胸部打撲と診断。鹿戸調教師が「話にならない。ケイコでは一度もあんなことはなかった。」というコメントを残すなど、今後のクラッシックを占う大事な1戦だっただけになんとも手痛い敗戦となった。

 そしてこのレースを見て、元ジョッキー安藤勝己氏も自身のTwitterで「ここからの立て直しは簡単やないと思うな」と発言。その言葉通り、ここからの立て直しは簡単ではなかった。

 続くきさらぎ賞(G3)では1番人気に推されたが、結果は3着。これまでのレースとは違い、後方からレースを進める展開に「あそこまで下げるとは驚いた」「勝つ気はあったのか」とファンからは非難の声もあった。

 そこから4戦をしたが、掲示板外が3回。スプリングS(G2)、NHKマイルC(G1)では折り合いを欠く姿が度々見られた。

 糸魚川特別(3歳以上2勝クラス)でM.デムーロ騎手に乗り替わり、昨年の10月芙蓉S以来の勝利をしたが、まだかつてのクラシック有力候補だった馬の完全復活とは言えないだろう。

メイケイエール 撮影:Ruriko.I

 そして、今回秋色Sで武豊騎手と新コンビで参戦予定。武豊騎手でお手馬のクセ馬と言えば、メイケイエール(牝3歳、栗東・武英智厩舎)を浮かべる人も多いのではないだろうか。

 その性格はおてんばそのもの。桜花賞(G1)ではソングラインに、池添謙一騎手が騎乗したスプリンターズS(G1)でもタイセイビジョン、エイティーンガールに不利を与え、平地調教再審査、戒告を課せられている。

 しかしチューリップ賞(G2)を含め、重賞3勝の実力馬。その3勝すべてで手綱を握ったのが武豊騎手だ。

 前人未到のJRA通算4300勝を達成したレジェンドが、かつてのクラシック有力候補、クセ馬ランドオブリバティをどうエスコートするかに注目したい。

(文=長尾りょう)

<著者プロフィール>
 はじめての競馬、ジャパンCで5番人気シュヴァルグランの単勝を当て、競馬にハマる。オルフェーヴルのように強いが、気性が荒く、成績にムラのある馬が大好き。今までで1番忘れられない馬券は、2018年の有馬記念ブラストワンピースの単勝。

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