JRA三冠馬コントレイル「屈辱」のベスト10落ち!? 有馬記念(G1)ファン投票、エフフォーリアVSクロノジェネシスも「競馬ファンの気持ち」は、すでに…?
25日、JRA(日本中央競馬会)が、12月26日に行われる有馬記念(G1)のファン投票第1回中間発表を行った。公式HPで公開されているベスト10は下記の通りだ。
1位 エフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)99,953票
2位 クロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)93,060票
3位 タイトルホルダー(牡3歳、栗東・栗田徹厩舎)81,168票
4位 ワールドプレミア(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)61,391票
5位 ソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)59,070票
6位 シャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)52,973票
7位 アカイイト(牝4歳、栗東・中竹和也厩舎)44,084票
8位 レイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)41,878票
9位 アカイトリノムスメ (牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)40,252票
10位 キセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)37,033票
WEB限定の投票で、現在のところ有効投票総数119万3853票と好調な滑り出しを見せたファン投票。今年の有馬記念は事前から豪華メンバーになることが予想され、ファンの注目度も例年以上に高いようだ。
今秋のG1戦線のテーマは「世代交代」ではないだろうか。
今年は、3歳世代が古馬との手合わせが始まる夏競馬から快進撃を続け、秋にはエフフォーリアが19年ぶりとなる3歳・天皇賞・秋(G1)制覇を成し遂げると、先週のマイルCS(G1)でもシュネルマイスターが女王グランアレグリアに食い下がった。
グランプリ3連覇中のクロノジェネシスが、皐月賞馬エフフォーリアと菊花賞馬タイトルホルダーを迎え撃つ有馬記念は、まさに「世代交代」のクライマックスといえる。
果たして、早くも「最強世代」の呼び声も高くなりつつある3歳世代が時代を動かすのか、それとも古馬の厚い壁に跳ね返されるのか。今年の有馬記念のテーマの1つになることは間違いないが、「ファンの気持ち」はすでに大きく傾きつつあるのかもしれない。
「見事に1位に立った皐月賞馬エフフォーリアを筆頭に、3位に菊花賞馬タイトルホルダー、5位に桜花賞馬ソダシ、6位にダービー馬シャフリヤール、9位に秋華賞馬アカイトリノムスメと、ファン投票は今のところ3歳馬の健闘が目立ちますね。
ちなみに過去5年の有馬記念のファン投票ベスト10で、3歳馬が最も多くエントリーしたのは、2016年。菊花賞馬サトノダイヤモンドが2位、ダービー馬マカヒキが4位、皐月賞馬ディーマジェスティが6位と、牡馬クラシックを制した3頭がランクインしました。
まだ第1回の中間発表とはいえ、今年は5頭いることからもファンが3歳世代の力を高く評価していることは間違いありません。ちなみにオークス馬のユーバーレーベンも12位と、ジャパンC(G1)の結果次第ではベスト10入りも十分に考えられます」(競馬記者)
ちなみに世代交代の熱が高かった2016年の有馬記念では、菊花賞馬のサトノダイヤモンドが、当時の現役最強馬キタサンブラックを撃破。見事に快挙を成し遂げている。
他にファン投票上位にランクインした馬では、やはり4位のワールドプレミアの引退発表は惜しまれるところだ。
また昨年、無敗で三冠を制覇したコントレイルはジャパンCでの引退が決まっており、有馬記念には出走しないものの現在13位は「屈辱」と言えるだろう。ちなみに昨年は3位だった。有終の美を飾り、ファンの心をもう一度掴みたいところだ。
最後に、有馬記念のファン投票を頼みの綱にしている人気馬メロディーレーンは現在22位。上位陣の回避を考慮すれば出走の可能性は十分にありそうだが、陣営的には出走を確定させるためにも、もう一押し欲しいところだろう。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。