JRA 武豊&C.デムーロ人気馬を撃破!近親にマイルG1を「連覇」した現役種牡馬、勝率40%超えの「相性抜群コンビ」がメイクデビュー逃走V!

C.ルメール騎手

 25日、阪神競馬場で行われた5R・2歳新馬戦は、C.ルメール騎手の4番人気ジャスティンカツミ(牡2歳、栗東・杉山晴紀厩舎)が逃げ切って勝利。昨年のセレクトセール1歳セッション、1億3500万円(税抜)で取引された高額馬が、その期待に応えてメイクデビュー白星を飾った。

「まだ子供ですが、マイペースで走ることができました」

 引き上げてきた後にそう話したルメール騎手も、まさにしてやったりだったかもしれない。レースではC.デムーロ騎手が騎乗するイヴィステラが1番人気、武豊騎手のノットゥルノが2番人気に支持されたことで、ジャスティンカツミはルメール騎手が乗るにもかかわらず、単勝8.7倍の伏兵評価に留まっていた。

 14頭によって争われた芝1800mの一戦。スタートを決めたジャスティンカツミとルメール騎手は、内のアイビーテーラーを制してハナへ。単騎の逃げに持ち込むと1000m通過は60秒7の流れ。人気の2頭は後方に位置する展開で最後の直線に入った。

 内ラチぴったりに付けられたジャスティンカツミは、ルメール騎手に追い出されると後続とのリードを拡大。ラスト300mで3馬身の差をつけると、最後は外からノットゥルノ、馬群の中からはイヴィステラが猛追してきたが、クビ差凌いでまんまと逃げ切り勝ちを収めた。

「後方で牽制し合う人気馬2頭を尻目に、巧みにマイペースに持ち込んだルメール騎手の見事な逃げ切り勝ちでした。

勝ったジャスティンカツミはドゥラメンテ産駒で、近親に14、15年の南部杯(G1)を連覇したベストウォーリアがいる血統。同馬は17年のフェブラリーS(G1)でも2着に入るなど、8歳に至るまで長きにわたって活躍しました。ジャスティンカツミもこれからの成長力に期待できそうです。

ちなみにその近親であるベストウォーリアは現在、新冠町にある優駿スタリオンステーションで種牡馬生活を送っており、初年度産駒は22年にJRAデビューを予定しています」(競馬誌ライター)

 なおルメール騎手と同馬を所有する三木正浩オーナーのコンビは、ひとつ前の4Rでもエリカフェリーチェで勝利を決めており、これでコンビ通算の成績は【6-2-2-4/14】、勝率42.8%というとてつもない数字となった。抜群の相性を誇るこの組み合わせは、今後も注意しておいたほうがよさそうだ。

「能力があります。距離が延びても問題ないと思います」

 ルメール騎手がそう評価したジャスティンカツミが今後に歩むのは、やはりクラシック路線か。

 今年が馬主歴3年目となる同オーナーの所有馬は、先月の京都2歳S(G3)をジャスティンロックがV。そして28日に中山で開催されるホープフルS(G1)には、ディープインパクト産駒の大器ジャスティンパレスが出走を予定している。来春の戴冠を目指す新鋭オーナーに、強力な3本目の矢が誕生だ。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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