JRA【中山金杯(G3)展望】横山武史VS和生兄弟、年初からガチバトル!? 有馬記念(G1)4着ステラヴェローチェ登録はハンデ確認?

ヒートオンビート

 2022年の競馬界は新年恒例、東西の金杯で幕を開ける。5日、中山競馬場で行われるのは芝2000mが舞台の中山金杯(G3)だ。

 すでに特別登録20頭が発表されているが、ひときわ目を引いたのがステラヴェローチェ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)だろう。出走すれば有馬記念(G1)から中0.5週となるが、ハンデを確かめるための登録とみられる。どうやら同じハンデ戦の日経新春杯(G2)から始動となる見込みだ。

 主役を務めるのは良血ヒートオンビート(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。初コンビを組むのは、有馬記念、さらにホープフルS(G1)を勝利し、勢いが止まらない横山武史騎手。22年最初の重賞でロケットスタートを切る可能性は高いだろう。

 ヒートオンビートは21年1月に3勝クラスを突破すると、昇級初戦の大阪-ハンブルクC(OP)で2着。続く目黒記念(G2)でも2着に好走し、G2クラスでも通用するところを証明した。

 4か月半の休養を経て臨んだ秋初戦の京都大賞典(G2)は8着に敗れたが、叩き2戦目の前走チャレンジC(G3)はソーヴァリアントの2着と着実に力をつけている。

 これまで2200~2400mを中心に使われていたが、前走に続き今回も2000mでの一戦。中山は初となるが、長距離輸送は目黒記念で経験済み。直線の急坂も阪神内回りコースを何度か経験、好走しており不安はないだろう。

 母は11年の桜花賞(G1)を勝ったマルセリーナ。半兄には19年の京成杯(G3)を勝ったラストドラフトがいる。兄に続き中山2000mで重賞初制覇を飾れるか。

 ローカル重賞2勝の実績馬、トーセンスーリヤ(牡7歳、美浦・小野次郎厩舎)は、21年のサマー2000シリーズ王者に輝くと、天皇賞・秋(G1)で歴戦のG1馬たちに挑戦した。20年宝塚記念(G1)以来のG1挑戦で、積極的に先行したが結果は15着。大舞台での経験を今後に生かしたい。

 7歳を迎えるが、G3なら実績は上位。もちろん鞍上は横山和生騎手が務める。21年にはJRA重賞レースにおいて横山兄弟の対決は20度あった。結果は兄が11勝、弟が9勝。22年最初の対戦で兄の意地を見せたい。

ヴィクティファルス 撮影:Ruriko.I

 ヒートオンビートとトーセンスーリヤの間に割って入るのは21年皐月賞(G1)で4番人気に支持されたヴィクティファルス(牡4歳、栗東・池添学厩舎)だろう。同レースは人気を裏切る9着に敗れたが、デビュー2戦目の共同通信杯(G3)でエフフォーリアの2着に入った実力の持ち主だ。

 ただし、皐月賞後は日本ダービー(G1)で14着、秋はセントライト記念(G2)5着、菊花賞(G1)でも10着と結果を出せていない。

 鞍上は池添謙一騎手が継続での騎乗を予定している。初めてコンビを組んだスプリングS(G2)で重賞初制覇を果たした際は、池添騎手が「ポテンシャルの高い馬」と、評していた。このまま終わるわけにはいかない。

 スプリングSを重馬場で勝っているようにパワーを要する馬場が理想。冬場の中山芝はたとえ良馬場でも、同馬にはうってつけのコンディションになる可能性は高い。

 池添兄弟のタッグが横山兄弟のガチ対決に待ったをかけるか。

 デビューから13戦連続で掲示板を確保していたヒンドゥタイムズ(牡6歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だが、近2走は11着、7着と崩れており、巻き返しを図る。中山2000mはデビュー2戦目の京成杯でラストドラフトの3着に入った舞台。今後に向けてここが試金石となりそうだ。

 ウインイクシード(牡8歳、美浦・鈴木伸尋厩舎)は、20年から3年連続の中山金杯参戦となる。20年はトリオンフとアタマ差の2着、21年はヒシイグアスの3着といずれも馬券に絡む好走を見せている。8歳馬とはいえ侮れない存在だ。

 この他には、20年万葉S(OP)を勝ち、同年のステイヤーズS(G2)で2着というスタミナが自慢のタガノディアマンテ(牡6歳、栗東・鮫島一歩厩舎)、前走のエリザベス女王杯(G1)17着から巻き返しを図る中山が得意なロザムール(牝6歳、美浦・上原博之厩舎)、21年マーメイドS(G3)覇者のシャムロックヒル(牝5歳、栗東・佐々木晶三厩舎)などが出走を予定している。

 2022年最初の重賞、中山金杯は5日15時35分に発走予定だ。

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