やはり表記は「武豊」? 本人の意向を受けJRAの判断やいかに!?
先月26日、騎手生活に別れを告げた武幸四郎騎手。ラストライド後はファン2,500人が見守る中で引退式が行われ、メイショウマンボの松本好雄オーナーや兄・武豊騎手が花束を送ったという。
大勢の人に見送られ、騎手生活の終焉を迎えた幸四郎騎手。そんな中、彼が引退することによって発生することとなった”とある問題”もひっそりと終止符が打たれようとしている。それは、「武豊表記問題」だ。
幸四郎騎手が引退したことによって、現役で「武」の姓を持つ騎手は兄の豊騎手のみとなった。そのため、これまでの武豊ではなく”武騎手”として表記されるのではないかと懸念されていた。この問題を知ったファンからは「このままでいい」と表記の変更をしないでほしいという要望がネット上で散見された。
豊騎手がデビューした1987年には、叔父にあたる武永祥(ながよし)騎手が現役。武姓がふたりいたため、「武豊」と表記された。その後、93年に永祥騎手が引退してからは「武」表記となるも、幸四郎騎手が97年にデビューしたため、再度「武豊」に戻されている。つまり、”武騎手”と表記されたのは長い騎手生活の中で約4年程度でしかない。
これまで、武豊騎手本人はどのように考えているのかはうかがい知れなかった。だが「スポーツ報知」の記事では、武豊騎手が日本騎手クラブを通じて「新聞などでは慣れ親しんだ武豊表記のままでいけないものか」と、JRAに打診していると報じられた。
以前、武豊騎手は『週刊Gallop』(サンケイスポーツ)で行われた元プロ野球選手・山本昌氏との対談で、「僕は『武豊』ってフルネームの方が好きなんです」と名前の表記についてコメント。現在の表記に愛着があることを明かしている。この訴えは当然だろう。
この本人の希望に対し、JRAがどのような対応をするかはまだ不明だ。だが、できることならばこれまで通り見慣れている”武豊騎手”という表記で通してもらいたいものだ。JRAの粋なはからいを期待したい。