JRA「お母さんに電話しました」最強の逆神がまた本領発揮! ついに「返還やろあれぇ」の悲痛な叫び、“馬券圏外ほぼ確実”の本命馬は要チェック

 先週6日に中京競馬場で行われたきさらぎ賞(G3)は、横山典弘騎手の2番人気マテンロウレオが優勝。最後の直線で川田将雅騎手の3番人気ダンテスヴューとの叩き合いを制して初重賞勝ちを決めた。

 一方、直線で伸びを欠いて5着に敗れた1番人気ストロングウィルに、騎乗していた松山弘平騎手は「少し追い出して、頭が上がって、最後は苦しくなってしまいました」とコメント。最終追い切りでは、ラスト1ハロン10秒9の猛時計をマークし、絶好調と思われていただけに残念な結果となってしまった。

 松山騎手が続けて「跳びがきれいな馬なので、中京の今の馬場に脚をとられる感じはありました」と振り返ったように、時計の出る軽い馬場で見直したい1頭だ。

 ただ、期待馬の敗戦は、もしかしたらこの男の“呪い”と無関係ではなかったのかもと思わせたのが、生涯収支マイナス1億円君ことお笑いコンビ『霜降り明星』の粗品である。

 無類の競馬好き芸人としても知られる粗品だが、これまで自身のYouTubeチャンネルにアップした予想動画で本命に指名した馬がことごとく凡走。そのあまりに悲惨過ぎる内容に、ファンからは逆神(本命にした馬が来ないことで有名な予想家)として認知され、ついには「消せる馬を教えてくれる」存在として頼りにされている。

 実際、その実力?はもはや「神懸かっている」といっていいほどの「不的中率」が証明した。昨年から不調だったとはいえ、今年に入って本命に指名した馬は以下の通り。

■粗品が指名した本命馬(2022年)

中山金杯(G3) ウインイクシード→8番人気6着
シンザン記念(G3) ビーアストニッシド→5番人気4着
フェアリーS(G3) ニシノラブウインク→6番人気7着
京成杯(G3) ホウオウプレミア→4番人気6着
東海S(G2) アイオライト→4番人気13着
きさらぎ賞(G3) ストロングウィル→1番人気5着

「6戦全敗」も酷いが、「3着以内に入った馬さえゼロ」というのもまた凄い。

 並大抵の精神力では、動画を上げるのも苦痛になりそうだが、そこはさすがに芸人といわれるお笑いのプロ。今回もしっかりレース後の振り返り動画をアップしてくれた。詳細は動画をご覧いただきたいのだが、「テンプレ」通りのお約束とはいえ、ほっこりする内容で視聴者を爆笑に誘った。

「予想が見事はずれまして、もし僕が馬券を買っていたらめちゃくちゃ負けていたことになるんですけど……買いました。先週やってない分、倍買いました」

 いつもの調子で始まった動画だが、またしても本命に指名した馬が敗れ、「お母さんに電話しました」という悲痛な叫びも飛び出す始末。さらに、ストロングウィルがゲートに尻尾が挟まれたままスタートしたと突っ込み、「返還やろあれぇ~!」と息巻いた。

 実際にはそんなことはなく、「まぁあの……ホントにすいませんでした。えぇ、僕のせいです」という言葉で締めた粗品。毎度おなじみの奇声を上げながら椅子から転げ落ちるところで動画は終了した。

 それにしても、ここまで多くの馬を指名していながら、ハズし続けるのは逆に難しいようにすら思える。粗品のお陰で人気馬を1頭消せるのだから、ファンからすれば大助かりだろう。

 おそらく今週もまた、予想動画がアップされるだけに、「最強の逆神」から呪われる本命は要チェックだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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