JRA戸崎圭太でも御せなかった馬がC.ルメールに替わって「一変」!? 重賞未勝利の“不調説”払拭する「神騎乗」でファンから絶賛の嵐

C.ルメール騎手

 昨年12月のチャレンジC(G3)優勝以来、重賞勝利から見放されているC.ルメール騎手。12日のクイーンC(G3)ではロムネヤに騎乗したが、それも敗れて15連敗と長いトンネルに入っている。

 一部ファンからは「不調説」も囁かれているが、それを払拭する“神騎乗”を12日の東京7Rで見せてくれた。

 このレースでルメール騎手が騎乗したのが、3番人気のレディバランタイン(牝3歳、美浦・加藤征弘厩舎)だ。本馬は昨年7月の新潟でのデビュー戦を逃げ切り勝ちするも、その後2戦が6着、5着と結果が出ていなかった。

 成績不振の1番の原因として考えられていたのが、気性の難しさだ。

戸崎圭太騎手

 デビュー2戦目のサフラン賞(1勝クラス)では、当時の鞍上・戸崎圭太騎手が半分立ち上がるような格好で手綱を引っ張るも、レディバランタインは終始折り合いを欠いていた。道中で鞍上との喧嘩が続いた結果、直線に入っても見せ場を作れず。後方から流れ込んだだけのレースに終わり、1番人気の支持に応えることができなかった。

 3戦目は折り合いをつけやすくするためか1ハロン短縮するも、行きたがる面は変わらず。大外枠からの発走が仇となり前に壁を作ることができず、またも折り合いを欠くレース内容で、直線半ばで失速していた。

 約3か月半ぶりの実戦となった今回、加藤征師曰く「凄くデキがいいので楽しみ」と、順調に調整を進められたようだ。また、デビューから3戦騎乗していた戸崎騎手ではなくルメール騎手に依頼した理由について加藤征師曰く、同騎手は抑えるのが上手いからだと明かした。

 3枠3番から好スタートを決めた本馬はインの2、3番手の好位を追走。道中は折り合いを欠くシーンもあったが、ルメール騎手が上手に落ち着かせて直線へ。

 前を行く2頭の間を割って進出を開始し、残り1ハロンで単独先頭に。後続各馬も押し寄せてくるが、前2走と異なり脚を溜められた分、失速せず押し切った。

 ルメール騎手に乗り替わっての変貌ぶりに、ファンも驚きの声を隠せなかったようだ。馬券を購入していたであろうファンはSNSやネット上の掲示板で「ルメールを信じてよかった」「これぞルメールマジック」と好騎乗を称えている。

「久々に痺れましたね。百戦錬磨の戸崎騎手でも苦労して乗りこなせなかったレディバランタインをテン乗りで勝たせてあげることに成功しました。さすがルメール騎手です。

もちろん休み明けでテンションが上がっていないことや、内枠で前に壁を作りやすいこともあったと思いますが、それでも素晴らしい騎乗でした。さすがトップジョッキーですね」(競馬誌ライター)

 この日のメイン・クイーンCでは7着に敗れてしまったルメール騎手だが、重賞を中々勝てないのは単なる偶然だろう。レディバランタインで見せた騎乗を重賞でも発揮すれば、連敗ストップはすぐ目の前かもしれない。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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