JRA「十分に圏内でしょ」桜花賞(G1)“縁なし”戸崎圭太に勝機到来!? 元JRA安藤勝己氏が絶賛の逸材がクイーンC(G3)制覇で桜の舞台に殴り込み

戸崎圭太騎手

 12日、東京競馬場で行われたクイーンC(G3)は、直線外から抜け出した2番人気のプレサージュリフト(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)が優勝。デビューから2連勝で、桜花賞馬候補に名乗りを上げた。

 レース後、「強い内容だったと思います」と振り返った戸崎圭太騎手も確かな好感触を掴んだようだ。

 16頭立てで争われた芝1600m戦。7枠13番のプレサージュリフトはデビュー戦同様、
スタートで後手を踏んでしまう。ただ「覚悟していました」と、戸崎騎手は想定内だった模様。道中は後方でリズム良く運び、4コーナーへ。

 直線に入り大外に出されると、グングンと進出を開始。徐々に前の馬との差を詰めていき、ゴール直前で先に抜け出したスターズオンアースを差し切り、無傷の2連勝を飾った。

「見ていて痛快なレースでしたね。デビュー戦も今回と同じコースで、後方から差し切るレース内容でした。豪快な伸び脚から1戦1勝ながら2番人気と高い評価でしたが、新馬戦の時計が1分36秒7と遅かったため、そこがどうなのかなと思っていました。

ですが、蓋を開けてみれば、持ち時計の心配はいらなかったですね。2秒以上更新する1分34秒1で走り切りました。昨年同コースで行われ、2歳女王サークルオブライフが勝ったアルテミスS(G3)と遜色ないですから、レベルも高かったと言えます。桜花賞でも期待の1頭でしょう」(競馬誌ライター)

 元JRA騎手で競馬評論家の安藤勝己氏も、本馬を桜花賞の有力候補と見ているそうだ。レース後、自身のTwitterでクイーンCを振り返った安藤氏は「センスがあって乗りやすそう。2戦目と思えば十分に桜花賞圏内でしょ」と、高い評価を与えている。

 今回の勝利で、戸崎騎手は桜花賞のパートナーを確保したと共にクイーンC連覇。そしてJRA通算1200勝目のメモリアルと、大きな勝利となった。

「戸崎騎手にとって今回の勝利は喜びもひとしおでしょう。同騎手にとって待望の桜花賞制覇が一歩近づいたといっても過言ではありません。

過去2度有力馬に騎乗しながら、牝馬クラシック1冠目を取り逃してきました。2014年は前年の阪神JF(G1)優勝のレッドリヴェールで挑みましたが、ゴール前でハープスターに差されて2着。翌年は圧倒的な支持を集めたルージュバックに騎乗しましたが、流れに乗れず9着に終わりました。

昨年もアカイトリノムスメで挑む機会がありましたが、戸崎騎手はドバイWC(G1)騎乗による隔離期間中で、桜花賞騎乗そのものが叶いませんでした。今年は日本に滞在する予定ですから、桜花賞も恐らく騎乗できるでしょう。今度こそ勝ってほしいですね」(同)

 本番ではサークルオブライフ、ウォーターナビレラなど強力なメンバーが揃うが、安藤氏の言葉を借りれば、3戦目で更なる上積みが見込めれば勝機はあるはず。戸崎騎手が3度目の正直を成し遂げられるか注目だ。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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