JRA福永祐一「いいところナシ」のシンガリ負けに不満の声続出!? 土曜絶好調から急転直下の裏切り、C.デムーロの好騎乗と明暗
今月5日から戦線復帰した福永祐一騎手。初日からメインレースで勝利を挙げるなど、頼もしい姿を見せてくれた。翌週の12日には、阪神競馬場で1日5勝を挙げる固め打ちを決め、まさに「福永デー」となった。
しかしながら翌13日は、前日の好調ぶりが嘘のような結末が待っていた。
同じく阪神で計7鞍に騎乗したが、馬券内はゼロ。そのほとんどが上位人気馬だっただけに、好調と信じていたファンにとっても急転直下を味わったに違いない。
なかでも8Rのこぶし賞(3歳1勝クラス)では、2番人気のパンドレア(牝3、栗東・斉藤崇史厩舎)に騎乗するも、見せ場なく最下位に敗れた。その内容も馬券購入者にとっては、ため息の出るレースとなってしまった。
6頭立ての芝1600mで行われたレース。2番枠から好スタートを切り、そのままジンワリとハナを奪うが、前半3ハロン38秒0の超スローペースに、行きたがる素振りを見せるパンドレア。鞍上の福永騎手が懸命に抑えながら、一旦2、3番手に下げる。
最後の直線に入り、内に進路を見つけて追い出すが、前走と異なり全く伸びがない。そのままズルズルと後退していき、最後は鞍上も追うことなく最下位入線となった。
この福永騎手のレース運びに対し、SNSや掲示板などでは一部のファンから「そのまま逃げればよかったのに」「中途半端」といった非難の声が相次いだ。中には「もう2度と乗らないでほしい」という過激な言葉さえあった。
まだデビューして2戦目の若駒のため、課題があるのは当然だが、多くのファンが期待していただけに、せめて見せ場くらいは欲しかったところだろう。
「前走の新馬戦は、距離1400mで多少ズブさが見えたので、今回の1ハロン延長は問題なかったと思います。
ただ帰厩後の飼い葉食いが一息で、馬体重を大きく減らしてしまっていたようです。徐々に回復はしていたようですが、マイナス12キロの馬体は、陣営も誤算だったのではないでしょうか。
また、雨が残る渋った馬場にも苦しんでいる様子に映りました。良馬場ならまた結果は違っていたかもしれません」(競馬誌ライター)
パンドレアは、父ロードカナロアと母ショウナンパンドラの間に生まれた超良血馬だ。新馬戦では単勝1番人気に支持され、当時の鞍上C.デムーロ騎手に導かれて鮮やかに快勝した。
今回は直前の追い切りでも、栗東坂路で4ハロン50秒8-12秒8の好時計をマークしていただけに、デビュー2連勝の期待が高まっていた。しかし、蓋を開けてみると、別馬のような敗戦だったといえる。
「新馬戦の時に負かしたメンバーが、次走で軒並み大敗していることから、レースレベルにも疑問がありました。
福永騎手も『まだまだ体を使い切れていない』と戦前から指摘していましたし、成長段階という見方でしょう。次走での立て直しに期待したいですね」(同)
こぶし賞から一時間半後に行われた京都記念(G2)ではジェラルディーナに騎乗し、4着と善戦するが、最終レースではまたもや最下位に敗れてしまった福永騎手。土曜日の絶好調から一転して、まさに踏んだり蹴ったりの日曜となったが、改めて今週末の活躍を期待したい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?