「驚くくらい活躍する」元JRA細江純子氏の予言が現実に…藤田菜七子“待望の2勝目”も霞む、女性騎手の「エース候補」が“神騎乗”連発!

藤田菜七子騎手

 14日、新潟競馬場で行われた1Rの3歳未勝利は、藤田菜七子騎手の1番人気アタカンテが優勝。人気に応える堂々たる競馬で、2着に3馬身差をつける圧勝を決めた。

 鞍上にとっては、1月以来となる待望の今年2勝目。近年の成績低迷を打破すべく、3月から活動拠点を関西へ移す「栗東滞在」を試みている最中だった。前走から手綱を任されていた藤原英昭厩舎の管理馬で久々の勝利を掴み、一気に流れを変えたいところだ。

今村聖奈騎手

 しかしこの日、そんな藤田騎手の“復活劇”も霞んでしまうほどの大活躍を見せたのが、同じ女性騎手で今年3月にデビューしたばかりの今村聖奈騎手だ。

注目の女性ルーキーが躍動の2連勝

 

 1Rで藤田騎手が勝利した新潟で4Rと5Rを連勝し、デビューからわずか2カ月で新人トップの8勝を挙げる快進撃を続けている。

 その4Rでは、4番人気モズミツボシ(牡3、栗東・飯田祐史厩舎)に跨った今村騎手。13頭立てのダート1800mで行われた若手騎手限定の一戦は、好スタートを切りハナに立とうとするところを、内から藤田騎手のウォークルが競り掛けて激しい先頭争いに。

 その結果、早々にウォークルはズルズルと後退。一方で余力が残っていたモズミツボシは4コーナー先頭から直線に入ると、最後の力を振り絞ってもうひと伸び。追い上げた2着馬を何とかクビ差退けた。

 続く5Rは、5番人気ブロンドケリー(牡3、栗東・寺島良厩舎)に騎乗。14頭立ての芝2400mで行われたレースでは無難にスタートを決めると、前半1000m通過タイム1分3秒1の超スローペースのなか、好枠を活かして中団内目を追走した。

 最後の直線では、単勝1.8倍の断然人気に推されたニシノクレセントと4番人気デザートスターが先に抜け出して激しい追い比べを繰り広げるなか、楽な手応えでこれらを外から並ぶ間もなく差し切った。

「逃げて、差すという異なる形での2連勝はお見事でしたね。新人とは思えないような冷静な騎乗ぶりが見て取れますし、どっしりしたフォームからの追い出しも男性騎手顔負けの迫力があります。

この日の活躍によって、新人のなかでは角田大河騎手の6勝を抜き単独トップの成績となりました。このまま快進撃が続くようなら、女性騎手初の『新人王』も決して夢ではありませんよ」(競馬誌ライター)

 短期間で驚くべき成果を見せている今村騎手だが、実はデビュー前からこの活躍ぶりを密かに“予言”していた人物がいる。元JRAの女性騎手で現在は競馬評論家・ホースコラボレーターとして活動している細江純子氏だ。

 競馬ファンにはお馴染みのYouTubeチャンネル『カンテレ競馬【公式】』の今年3月4日に投稿された動画内では、細江氏が「ルーキーのなかでは際立っている」「昨年競馬学校で行われた模擬レースの騎乗ぶりが凄い」と今村騎手を絶賛。

 今まで、女性騎手に対してはあくまで「見守る」スタイルだったと自ら述べた同氏も、今村騎手には「驚くくらい活躍すると思います」と珍しく太鼓判を押していた。事実、新人の年に6勝を挙げた藤田騎手をすでに上回っており、早くもその予言は現実となりつつある。

 女性騎手の先輩でもある藤田騎手も、得意としている新潟開催で勝ち星を1つでも多く積み上げたいはずだが、思いのほか今村騎手の存在が脅威となりそうだ。今後も、女性騎手同士の激しい争いに注目したい。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 11:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS