過去には武豊、O.ペリエらも撃破!WASJ「最大の刺客」はあのジョッキー!?
8日、JRAは27、28日に札幌競馬場で行われる「2022ワールドオールスタージョッキーズ(以下WASJ)」に参加する外国人騎手6名を発表。先月10日に発表されていた日本騎手を含め、全ての参加者は以下の通りとなった。
■2022WASJ 出場騎手(敬称略、順不同)
・JRA代表
武豊
C.ルメール
川田将雅
横山武史
柴田善臣
福永祐一
松山弘平
・地方競馬所属
岡部誠
・外国招待騎手
テオ・バシュロ(フランス)
デヴィッド・イーガン(イギリス)
ジェームズ・グラハム(アメリカ)
チャクイウ・ホー(香港)
コラリー・パコー(フランス)
クレイグ・ウィリアムズ(オーストラリア)
WASJは前身の「ワールドスーパージョッキーズシリーズ(以下WSJS)」から合わせて34回目を迎える歴史あるイベント。各国のトップジョッキーらが集う夏の祭典である。各ジョッキーたちが2日間に渡って、対象4レースでのポイントを競い合う。
上記の参加騎手をみると、ウィリアムズ騎手を除く6名中5名の外国人騎手が初参加。なかには、先日のレパードS(G3)で日本の重賞初制覇を飾ったホー騎手や2019年にフランスで初の女性騎手リーディングに輝いたパコー騎手など、海外の若き新星達も顔を揃えた。日本代表騎手との白熱した戦いを、今かと今かと楽しみにしているファンも多いのではないだろうか。
そんな強敵揃いの外国人騎手を迎え撃つのが、日本のトップジョッキー達だ。
今年の日本ダービー(G1)をドウデュースで制した武豊騎手をはじめ、昨年まで5年連続でリーディングを獲得しているルメール騎手、今年の全国リーディングでトップを独走する川田騎手らを代表格に、開催国の意地をみせてもらいたいところ。
そして今回、10年ぶりにこの祭典に参加するのがJRA現役最年長騎手の柴田善騎手だ。
他の錚々たる顔ぶれと比較すると、近年の実績は劣るものの、評価を下げるのは早計だろう。何故なら同騎手は、1999年のWSJSで武豊騎手(3位)やO.ペリエ騎手(2位)らを、2003年のWSJSでは蛯名正義騎手(3位)やD.オリヴァー騎手(2位)などを抑えて、2度も優勝を飾った華々しい過去がある。
当時は関東のトップジョッキーとして活躍が目立っていたのは事実だが、それでもこのシリーズで複数回優勝した日本騎手は、岡部幸雄騎手、横山典弘騎手を含む3名のみ。この2騎手とは違い全国リーディングを獲得したことのない柴田善騎手が、この偉業をやってのけているのだから驚くべき快挙といえるだろう。
さらに、振り返ってみれば柴田善騎手は夏季に強い「夏男」でもある。
2004年には、何と7、8月の2か月間だけで計42勝を挙げる離れ業をみせている。2017年の7月に30勝を挙げ、月間最多勝を記録した戸崎圭太騎手でさえも、続く8月は9勝に留まり2か月合わせて39勝。つまり、7、8月だけに限れば、柴田善騎手は日本一勝ち星を挙げている騎手であることも忘れてはならない。
招待された外国騎手たちも、武豊騎手、ルメール騎手、川田騎手らをおそらく最大の敵と想定しているだろうが、実は日本騎手「最大の刺客」は柴田善騎手なのかもしれない。