C.デムーロが絶賛した逸材に武豊もゾッコン!?「5年ぶり」新潟参戦にみる本気
「能力は重賞レベル」
今年1月、中京競馬場で行われた2勝クラスを勝利した際、そう語っていたC.デムーロ騎手。その相手とは、G1・2勝のヴィルシーナを母に持つ良血ディヴィーナ(牝4、栗東・友道康夫厩舎)のことだ。
2番人気で勝利したディヴィーナだが、このレースで2着に退けたのは、単勝1.3倍の断然人気に推されたジャスティンカフェ。末脚自慢のライバルを上回る切れ味で1馬身半の差をつける完勝だった。敗れたジャスティンカフェが、その後に連勝して重賞のエプソムC(G3)で1番人気に支持されたのだから、当時のC.デムーロ騎手が絶賛したのも頷ける好内容だった。
世界を股にかける名手も能力に太鼓判を押したディヴィーナが、今週末行われる関屋記念(G3)に出走を予定している。
登録メンバーを見渡すと、東京新聞杯(G3)を勝ち安田記念(G1)で1番人気に支持されたイルーシヴパンサーや、ホープフルS(G1)1着、マイルCS(G1)3着とG1での実績も光るダノンザキッドなど強敵たちが集結。勝つ事はそう簡単ではなさそうだが、逆にここを勝ち切るようなら先々の見通しも一気に明るくなるだろう。
前走のヴィクトリアマイル(G1)では、重賞初挑戦にしていきなりG1という厳しい条件だったことも確か。それでも1分32秒台をマークして勝ち馬ソダシから0.7秒差なら、11着という着順ほど悪くない内容だ。
レース後には手綱を取った武豊騎手も「向正面で押し込まれてしまい、ポジションを下げるような形になったのが少し痛かった」と内容を悔やみつつも、「いずれ重賞を勝てる馬だと思います」とそのポテンシャルを高評価。名手二人が共に「重賞級」と語るのだから、実力は本物のはずだ。
また、ディヴィーナのオーナーである「大魔神」こと元プロ野球選手の佐々木主浩氏にとっても、2020年の新潟記念(G3)をブラヴァスで勝利して以来、約2年ぶりの重賞制覇へ力が入る。
そしてそのブラヴァスの妹にあたるのがディヴィーナだ。2頭の母ヴィルシーナは佐々木氏に初めてG1制覇をもたらした愛馬であり、その産駒たちには特に期待を寄せているはず。兄ブラヴァスも来月4日の新潟記念に出走を予定しており、その前に妹が勝利という最高の形で繋げたいところだ。
C.デムーロが絶賛した逸材に武豊もゾッコン!?
さらに、今回は前走に続き武豊騎手が騎乗するのも頼もしいかぎり。普段は札幌を主戦場にしているが、この日は1日限定で新潟に駆け付ける。2017年以来、実に5年ぶりの新潟参戦にレジェンドの本気度も窺える。
また管理する友道厩舎と武豊騎手のコンビといえば、今年の日本ダービー(G1)をドウデュースで制したコンビだけに魅力的な1頭である。
サトノレイナス、アカイトリノムスメ、ファインルージュなど、有力馬の引退が相次ぐ現4歳牝馬世代。関屋記念を勝って、同世代のディヴィーナが新星として名乗りを上げられるか注目したい。