【小倉2歳S(G3)予想】武豊重賞350勝目はこのレース!? 期待馬プロトポロスは切り!
今回はローカルの2歳重賞を締めくくるスプリント戦、小倉2歳S(G3)を予想していく。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データのチェックだが、2歳戦なので臨戦過程にバリエーションがない。新馬戦が18頭、未勝利戦が5頭、フェニックス賞(OP)が4頭、函館2歳S(G3)・中京2歳S(OP)・ひまわり賞(OP)が各1頭となっている。
続いて人気順の成績を見てみよう。
1番人気 2-3-0-5
2番人気 3-1-1-5
3番人気 3-1-1-5
4~6番人気 1-2-4-23
7~9番人気 0-1-4-25
10番人気以下 1-2-0-51
上位人気はそれなりに期待できる数字。特に近5年に絞ると3番人気が3勝2着1回と好成績を残している。上位人気だけで決まったのは過去10年で一度だけあるが、基本的には人気薄が跳梁跋扈しているような状況で、残された数字以上に中穴以下の馬が好走している。2歳戦なので比較検討が難しいところはあるが、検討可能なデータで取捨選択は必要だろう。
これを踏まえて「◎」は1番ロンドンプランとする。
前走は7月の小倉1200m新馬戦。3番手から直線で前に粘る馬を交わして2馬身差をつけて完勝している。
今回のメンバーはこのレースと同条件で行われた新馬戦を経由して参戦している馬が多いが、その中では勝ちタイムが出色のもの。例年、このレースは良馬場なら1分8秒台前半から1分8秒を切るタイムで決着しているが、この馬の勝ちタイムは1分8秒2。十分重賞で通用するタイムである。また、ハナに立つ競馬ではなく前目から差しで勝っているのも好感が持てる。
「○」は6番メイショウヒュウガを挙げる。
前走は8月の小倉1200m新馬戦で、出遅れながらも3番手につけて前を見る競馬。直線で前にいた馬を内から交わして抜けだし、勝利を飾った。
この馬も◎のロンドンプランと同じ理由で、3番手から抜け出す競馬をしてきたこと、あと重馬場ながらロンドンプランが良馬場でマークした1分8秒2とコンマ1秒遅れただけの速いタイムで勝ち上がったことを評価しての○だ。上がりも34.2秒と重馬場とは思えない最速タイムをマークしており、良馬場になって高速馬場になったとしても対応可能と見ている。
「▲」は鞍上ともに人気しそうだが7番ミカッテヨンデイイを推す。
前走はフェニックス賞。3番手につけて前をうかがう競馬で、直線前に残っていた馬を交わし、後続を断ち切って2馬身半差で完勝した。
この馬については7月初頭の小倉1200m新馬戦でデビューするも3着、中2週で挑んだ同条件の未勝利戦でも3着となっており、未勝利状態で格上挑戦をした結果初勝利を挙げている。ちなみにフェニックス賞で初勝利は昨年の覇者、ナムラクレアと同パターンになる。
曲がりなりにもオープン戦だったこともあろうが、勝ちタイムが1分7秒7と今回のメンバー中最速の時計をマークしている。3着に終わった新馬戦と未勝利戦でも1分8秒6と評価できるタイムで走破しているだけに、パフォーマンスの高さは折り紙付き。
ただ、新馬戦では◎のロンドンプランに敗れているだけに、力関係で言えばこちらが一枚落ちになるのは仕方がないところ。とは言え、負けた2戦とも逃げ・先行有利な今の小倉で差す競馬を試みての敗戦だけに、このレースの傾向にはマッチするのではないかと考えている。
「△」は人気の中心になると思われる5番クリダームと4番メイショウコギクの2頭を挙げる。
クリダームは前走函館2歳Sで悪化した馬場で果敢に逃げ、直線に入っても粘っての2着だった。
6月の函館デビューということで、このメンバーに入ると同じ1200m戦を走って勝っていながらもタイム的には相当に見劣る。また、前走も含めて逃げ・先行で競馬してきたのもやや引っかかりはある。
メイショウコギクの方は3週前の小倉1200mの新馬戦でデビューし、逃げを打ってそのまま直線でも粘りきって勝利を飾った。タイム的には▲のミカッテヨンデイイが同条件で3着に負けたときと同タイムなので、時計自体は悪くないが勝ったレースならもう一押し欲しかったのが正直なところ。
この2頭を推すのは持ち時計や実績ではなく、鞍上だ。クリダームの武豊騎手はこのレースとやたらに相性が良く、過去5年で3勝3着1回とかなりの好成績を残している。一方、メイショウコギクの和田竜二騎手も負けず劣らず好相性で、過去10年なら2勝、近5年に絞ると2着と3着が1回ずつある。特に和田竜騎手に関しては、人気馬でも人気薄でも馬券圏内に持ってきている実績があるため侮りがたい。
両騎手とも今回の馬質には恵まれた感があるので、馬の実力と併せて鞍上推しということで押さえてみたい。
人気どころでは9番プロトポロスを切り。
前走は6月の中京1200m新馬戦。3番手から前を見る格好で競馬を進め、直線で一気に抜け出し3馬身半差をつけて完勝してみせた。
このときの上がりタイムが33.8秒と最速をマークしており、切れる脚の持ち主であることは間違いないが、時計が出たはずのこの頃の中京1200mで1分9秒台の勝ち時計は少々物足りない。また、この新馬戦から間隔が空きすぎているのもマイナス材料だろう。
勝ち方は立派なものだと思うが、メンバー間の力関係でどうにでもなってしまうものだけに、手放しで褒められるものでもないように感じる。押さえておくほど馬券妙味があるわけでもないので、ここは黙って切りたい。
ということで、今回は1番、4番、5番、6番、7番の5頭で3連複BOX10点勝負としたい。人気しそうな馬を押さえているので、組み合わせ次第ではトリガミの可能性がなきにしもあらずだが、印通りならそこそこ配当も期待できそうな感じはある。