【阪神JF（G1）予想】驚異の末脚リバティアイランドは切り！レシステンシアの再来を期して特選穴馬を狙い撃ち
今回は来春の牝馬クラシックを占う大一番、阪神JF（G1）を予想していく。
まずは過去10年、馬券に絡んだ30頭の前走データを見ていくことにしよう。
アルテミスS 10頭
ファンタジーS 5頭
サフラン賞（1勝クラス） 3頭
京王杯2歳S、アイビーS（OP） 各2頭
札幌2歳S、新潟2歳S、サウジアラビアRC 各1頭
条件特別（1勝クラス） 4頭
新馬戦 1頭
となっている。出世レースということもあってかアルテミスS組が最多。次いでファンタジーS組となり、これで半分。2歳重賞もそれなりに数はあるが、牝馬限定戦となると上記2つだけなので、これ以外の重賞からの転戦馬は実力のほどを見極める必要がありそうだ。新馬からの直行はレアケースだろうが割引だろう。
続いて人気順の成績を見てみよう。
1番人気 4-1-0-5
2番人気 1-4-0-5
3番人気 1-1-3-5
4～6番人気 4-1-5-20
7～9番人気 0-1-1-28
10番人気以下 0-2-1-85
上位人気がいずれも微妙な数字。近5年に絞ると1番人気は2勝のみなので、2番人気、3番人気の方が安定して馬券に絡む印象がある。あくまで数字の上の話なので参考までにだが、4番人気が5年で4頭馬券に絡む活躍。あるいはこの辺の人気の馬を軸に考えてもいいのではなかろうか。
これらを踏まえて「◎」はいきなり穴っぽいが1番サンティーテソーロとしたい。
前走はサフラン賞（1勝クラス）。内目の枠から好スタートを切ってそのままハナへ。ペースを作って余力残しで直線に入り、後続を3馬身離す完勝だった。
7月福島のデビュー戦こそとりこぼして3着だったが、続く未勝利戦では内枠からハナに立って5馬身差の圧勝で勝ち上がるなど、非凡な実力を見せている。また、勝った2戦は逃げたにもかかわらず上がり最速で締めており、昔から言われる競馬の格言「テン良し、中良し、終い良し」を地で行くような競馬をしている。
陣営は「レースに来るとゲートが速い」ということで「今回も前に行く競馬になりそう」とコメント。今回は打ってつけの1枠1番と好枠を引いたこともあり、すんなり逃げを打てれば後続を抑えて逃げ切りもあり得る。レシステンシアの再来を考えて本命としたい。
「○」も穴っぽいところで6番ミスヨコハマを挙げる。
前走は赤松賞（1勝クラス）。6頭立ての少頭数レースで番手につける競馬。直線で前にいた馬と並んで叩き合いになり、ゴール前までもつれたがハナ差だけ競り勝った。
6月の函館でデビューして以降、すでに6戦を消化しており、やや使われすぎの感はあるが、負けたにせよ函館2歳S（G3）や京王杯2歳S（G2）を走って0.4秒差と僅差の競馬をしているなど、使われたなりに結果も残してきた。
前走でマイルの距離にもメドが立った。連対した3戦はいずれも道中番手か3番手。今回も内目の枠を活かして先行策が決まればあるいは、と考えている。
陣営も「今なら短距離よりマイルが合っている」とし、連勝に色気を出している。相手関係がかなり強化されているが、強いところと当たった重賞を2戦走ってきており、ここで見劣りするものではない。鞍上がM.デムーロ騎手に乗り替わりになっているが、2年連続で馬券に絡んできているだけに一発に期待して対抗とした。
「▲」は人気の軸になりそうな18番ラヴェルを推す。
前走はアルテミスS（G3）。途中で先頭が変わるレースだったが、緩い流れで直線勝負に。逃げた馬が前で粘っていたが外から一気に抜け出し、後続を断ち切り勝利した。
ご存じの通り、オークス（G1）3着、秋華賞（G1）2着のナミュールを半姉に持つ血統馬。姉はこのレースで1番人気に推されたが出遅れて後方からの競馬になり、4着に敗れている。ここは姉と似たのか、この馬も2戦して2戦とも出遅れており、そこが気になるところではある。
だが、それを巻き返すだけの脚があり、前走も上がり最速となる33.0秒で勝利しているなど、不安視するほどではない。何より姉と違うのは、このレースとの関連も深い重賞を勝っている点だ。
陣営からは「前走スローで折り合えたのが収穫」として、今回は広い外回りコースが舞台ということで「能力に期待したい」とコメント。人気必至ながら、必勝態勢という感じではなさそうだ。
そんな陣営の今ひとつ煮え切らないコメントと、実績が少ない大外枠を引いてしまったことで割り引いて▲とした。
「△」は12番リバーラ、14番ブトンドールの穴馬2騎と人気サイドの16番ドゥーラの3頭を挙げる。
リバーラとブトンドールの前走はファンタジーS（G3）で、リバーラがハナに立ってスムーズな逃げを打ち、ブトンドールは出遅れもあって後方からの競馬。緩いペースではなかったが直線でもリバーラの脚色が衰えず、ブトンドールは追い込んできたが届かず2着、リバーラが逃げ切り勝ちを収めた。
リバーラは生粋の逃げ馬というわけではなく、前走はたまたま展開で逃げを打った結果、上手くハマったという感じ。とはいえ昨年3着のウォーターナビレラがファンタジーSを勝ったときのタイムとコンマ2秒しか変わらず、能力値のほどはうかがえる。
問題は陣営も懸念点として挙げている距離か。血統的にも父キンシャサノキセキはマイルに限界があった馬で、母も南米の重賞勝ち馬であるが、1000mの重賞だっただけに短距離血統なのは確か。マイルがどうか微妙ながらも押さえておく。
一方、ブトンドールは新馬、函館2歳Sと連勝して迎えたのが前走。出遅れがすべてではあったが、それでも0.2秒差まで追い込んできた能力は並みでなかろう。
陣営からは前走敗れているものの「マイルを見据えた、いい脚を使えた」として今回も後ろからの競馬で好走に期待するコメントが出ている。だが、こちらも血統的には父母ともに短距離血統。マイルに限界がありそうで、リバーラと同じく押さえである。
ドゥーラの前走は札幌2歳S（G3）で、中団から直線に入り、前で先に抜け出していた馬を交わして勝利した。
こちらは新馬戦を取りこぼしたが未勝利、重賞と連勝し、休養に入ってからの休み明けがこのレースとなる。陣営曰く体質の弱さが残っており、直行という選択をしたようだが「成長分が大きく、稽古も良い動きをしている」とのこと。
上記2頭と違って、こちらは1ハロン短縮だが、札幌2歳Sの勝ち時計も悪くなくスピード競馬でも対応できると見ている。ただ、この馬も外枠を引いてしまったため、その分を割り引いて押さえまでとした。
人気どころでは9番リバティアイランドと17番ウンブライルの2頭を切り。
リバティアイランドの前走はアルテミスSで、先に抜け出したラヴェルを直線で捕まえきれず2着に屈している。
JRA記録タイの上がり3ハロン31.4秒をマークしたことで俄然注目を浴びた馬であるが、前走ではラヴェルの33.0秒に対して33.3秒とコンマ3秒劣り、誤解を怖れず言えばメッキが剥がれた感がある。
今回は中程の枠を引いたので直線で包まれるような危険は少ないと見るが、鬼脚を使える馬は他にもいるので、31.4秒の脚だけで評価するわけにはいかないだろう。加えて川田将雅騎手の秋のG1成績が冴えない上、牝馬戦に良績が残っていないのも引っかかる。ここは黙って消しではないか。
ウンブライルはデビュー戦と前走のもみじS（OP）で、それぞれ3馬身差以上つける完勝をしたことで評価が上がっているようだが、もみじSからの転戦で好走例がないこと、横山武史騎手がG1で取りこぼしていること、外枠を引いたことなど消し要素が多いので素直に消しとしたい。
ということで今回は1番、6番、12番、14番、16番、18番の6頭から3連複BOX20点勝負としたい。人気どころを押さえているが、仮に印通り来たとしてもかなりの高配当に期待できるのではないか。