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新馬8馬身差「大楽勝」の大器がクラシック黄信号…2週連続「謝罪」の鞍上は踏んだり蹴ったり

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松山弘平騎手 撮影:Ruriko.I

 18日、阪神競馬場で行われた皐月賞トライアルの若葉S(L)は、2番人気のショウナンバシットがゴール前の接戦をハナ差で制して優勝した。

 騎乗した川田将雅騎手はレース後、「無事に勝ち切れて何よりです」とコメント。週中に3日連続で地方交流重賞を制する離れ業をやってのけた鞍上は、この日も阪神で4勝を挙げるなど大活躍を見せた。

 2着に逃げ粘ったラスハンメルまでが皐月賞(G1)の優先出走権を獲得した一方で、本番のチケットはおろか馬券圏内すら逃してしまったのが、1番人気に支持されたハーツコンチェルト(牡3歳、美浦・武井亮厩舎)と松山弘平騎手のコンビである。

 ハーツクライ産駒の同馬は、昨年9月に開催された中京・芝2000mの新馬戦を8馬身差で大楽勝。2着馬につけた1秒3差は、芝2000mの2歳新馬で史上最大であったことから、当然クラシック級の大器だと囁かれた。

 しかし、続く東京スポーツ杯2歳S(G2)では1番人気に推されたものの3着まで。ホープフルS(G1)でも7着に敗れたため、現時点ではまだ1勝クラスの身であったことから、皐月賞を展望するには2着以内に入ることが必須条件であった。

 8頭立てで争われた一戦。ハーツコンチェルトはスタート後すぐに最後方まで下がると、1コーナーで早くも馬群の大外に持ち出される。その後も外々を回りながら最後の直線に入ると、それなりに伸びてはいたものの前には届かず4着に敗れた。

「道中の手応えは悪くなさそうでしたが、直線はもうひとつ突き抜けられませんでしたね。終始外々を走っていたことで脚が溜まり切らなかったのか、あるいは距離ロスが最後の最後に響いた格好でしょうか」(競馬誌ライター)

 いまひとつ精細を欠いた人馬には、レース後のSNSやネット掲示板などでも「せめて馬券には絡んでほしかった」「いくらなんでも外回しすぎだろ」「ウイニング競馬(テレビ東京)の虎石さんも苦言を呈してたな」など、1番人気だったこともあって少々厳しい声が寄せられていた。

2週連続「謝罪」の鞍上は踏んだり蹴ったり

 松山騎手も期待に応えられなかった上、ハーツコンチェルトの春クラシック出走に黄色信号が点灯してしまったこともあってか、レース後には「能力ある馬で結果を出せず申し訳ありませんでした」と謝罪の意を示している。

 なお、同騎手といえば2番人気のマリアエレーナに騎乗した12日の金鯱賞(G2)でも、最後の直線で進路を無くして人気を裏切ってしまったことはまだ記憶に新しい。

 この際も「この馬の能力を出せず申し訳ありませんでした」と話していたが、2週連続で謝罪をする羽目となってしまったようだ。

「ちなみに若葉Sを勝ったショウナンバシットは、前走で松山騎手が手綱を取っていた馬。また同日の中山で開催されたフラワーC(G3)では、松山騎手がデビュー戦から乗り続けていたヒップホップソウルが津村明秀騎手に乗り替わると、8番人気で2着に好走しました。

自身が選んだ馬は人気で敗れ、選ばなかった馬には人気薄で激走されるなど、松山騎手にしてみるとやや踏んだり蹴ったりの結果となってしまったかもしれません」(同)

 ただ、メインレースこそ残念な結果となった松山騎手だが、この日は平場で3勝を挙げるなど調子は決して悪くない。皐月賞出走は厳しくなったが、日本ダービー(G1)で見たいコンビだ。

GJ 編集部

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