横山和生「世界最強はタイトルホルダー」オールカマーで復帰の相棒に絶大な信頼…イクイノックス、ドウデュースに海外から挑戦状
昨年に続く連覇を狙った4月30日の天皇賞・春(G1)で断然人気に推されながら、まさかの競走中止に終わったタイトルホルダー(牡5、美浦・栗田徹厩舎)。レース後の検査の結果、「右前肢跛行」と診断される悪夢のような結末が待っていた。
同じく連覇が期待された宝塚記念(G1)への出走も白紙となり、その後は北海道新ひだか町のノルマンディーファームへ放牧。そして福島のノルマンディーファームを経由して今月17日に美浦トレセンへと帰厩した。
復帰初戦となるオールカマー(G2・9月24日)に向けて調整し、徐々にギアを上げていく予定だろう。
その一方、パートナーに絶大な信頼を寄せる主戦の横山和生騎手は、12日にイギリスのアスコット競馬場で行われた「ドバイデューティフリー シャーガーカップ」に参加。世界選抜チームの一員として初出場を決め、1レース目のシャーガーカップ・ダッシュ(芝1000m)をいきなり勝利する活躍を見せた。
騎乗した他の4レースは4着2回、7着2回と振るわなかったものの、これには本人も「正直なところもう一押しができていればという気持ちもあります。世界の一流騎手と共にこのアスコット競馬場の舞台で騎乗できたことは幸せでしたし、日本に戻った後もこの経験を生かして頑張りたいと思います」と振り返りつつ、今回の経験を糧に秋競馬での活躍を誓っていた。
何かと得るものが多かったこの海外遠征だが、それとは別に大きな注目を集めることとなったのは、現地メディア『At The Races』の取材に対し、横山和騎手が応えた回答の内容だ。
この様子は『At The Races』の公式アカウント(@AtTheRaces)でSNSに「Asking Japanese jockey Kazuo Yokoyama some very tricky questions… ?」と題して公開された。ニュアンス的には「日本人騎手の横山和生にいくつか“きわどい”質問をしてみた」といったところか。
横山和生騎手「世界最強はタイトルホルダー」
いきなり「現役世界最強馬は?」という質問から始まったが、これにはさすがに「こたえづれぇなあ」と戸惑いつつも「タイトルホルダー」と回答。続いて「これまで騎乗した中でベストホースは?」と問われ、「1番か、2頭は?」と悩んで「タイトルホルダー、ウシュバテソーロ」と答えた横山和騎手だったが、「どちらか1頭」とさらに問われると唸りながらもやはり「タイトルホルダー」と答えた。
それ以外にも「ジャパンC(G1)と凱旋門賞(仏G1)」や「L.デットーリとR.ムーア」、「横山武史と横山和生」に「世界で一番勝ちたいレース」など、競馬ファンなら誰もが気になる質問に対して、笑顔を交えながら楽しそうに答える姿は非常に頼もしかった。
「父の横山典弘騎手がリスペクトしているデットーリ騎手を選んだあたりは、横山家の血を感じましたね(笑)。興味深かったのは一番勝ちたいと語ったレースでした。まあこれはジョッキーなら誰でも同じ答えだったかもしれませんが……。
やはり印象的だったのは和生騎手の『タイトルホルダー愛』ですかね(笑)。自身に初のG1タイトルをプレゼントしてくれた相手だけに、思い入れの強さが十分に伝わる雰囲気でした。秋にはイクイノックスやドウデュースらと最強馬対決が待っていますし、結果で証明したいところですね」(競馬記者)
現在、日本調教馬が7頭ランクインした『ロンジンワールドベストレースホースランキング』で世界1位に選ばれているイクイノックスが名実ともに世界最強馬となっているとはいえ、横山和騎手の中ではタイトルホルダーが最強であることに変わりはない。
近4走で8馬身差の大楽勝を決めた3月の日経賞(G2)以外は、思うような結果を残せていないが、昨年の天皇賞・春や宝塚記念の頃の走りが戻りさえすれば、再び最強馬に返り咲くことも夢ではない。
オールカマーを文句なしのパフォーマンスで圧勝し、これから始まる秋のG1戦線を大いに盛り上げて欲しいものである。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- JRA天皇賞・春(G1)エタリオウの「扱い」が鍵? 「最強コンビ」桃井はること楠原安里梨が占う平成最後の聖戦
- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- JRA矢作芳人調教師「馬場のことは、いつも棟広に聞いているぐらいだから」ジャパンC(G1)にコントレイルを出走させる名伯楽も信頼!『KEIBAコンシェルジュ』棟広良隆氏【特別インタビュー】
- 競馬・パチスロ「勝ちまくり」の無双モード!?「キャプテン渡辺」が濃厚すぎる上半期を振り返る!!【特別インタビュー】
- 【NHKマイルC】17番人気ピンクカメオの激走!伝説の973万馬券はこうして飛び出した。今年はジャンタルマンタルとアスコリピチェーノに不安話で急浮上の穴馬!
- JRA天皇賞・秋(G1)最強の「攻略法」を発見!? 空気階段「鈴木もぐら」渾身の『絆69馬券』に驚愕!!
- 天皇賞・秋の注目馬も激白! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(後編)
- 「競馬愛」が溢れすぎ! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(前編)
- 【NHKマイルC】初G1タイトル狙う4人の刺客!相棒は配当妙味が十分の穴馬揃い…菱田裕二、川須栄彦に続けるか
関連記事
武豊、今村聖奈でもダメだった「単勝108.5倍」が激走! 今村聖奈があの大物個人馬主と2度目の重賞タッグ!? 『ウマ娘』藤田晋氏所有「2.3億円ホース」の評価が爆上がり!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
ソダシ妹に課せられたディープインパクトやキングカメハメハを上回る偉業、父の偉大な記録の継続まで残された期間はあとわずか
「女王交代」を予感させる女の戦いが熱い!川田将雅、C.ルメールに負けないリーディング争い…新潟2歳S(G3)永島まなみに訪れた絶好のチャンス
武豊キタサンブラックも泣いた「大誤算」から7年…連覇狙うジャックドールが「昨年とはまったく違う」理由
「引退否定」の名手が意欲の札幌記念参戦! 武豊、川田将雅、横山武史「三強ムード」に待った…7年越しリベンジに吹いた追い風