【スプリンターズS】「持っている馬主」三木正浩オーナーが狙う2つ目のG1タイトル、最長距離の次は最短距離…横山典弘&安田隆行のタッグに期待

ジャスティンパレスで今春の天皇賞・春(G1)を勝ち、G1オーナーの仲間入りを果たした三木正浩氏。馬主になって5年目での快挙だった。今週末のスプリンターズS(G1)には、アグリ(牡4歳、栗東・安田隆行厩舎)を送り込む。長丁場の天皇賞とは真逆の電撃のスプリント戦で2つ目のG1タイトル獲得を目指している。
三木氏は靴のチェーン店を展開するABCマートの創業者で日本有数の資産家。馬主になったきっかけは、友人のサッカー元日本代表の伊野波雅彦氏から北村友一騎手を紹介されたからという。2019年のセレクトセールに初参加した際、『スポーツニッポン』の取材には「馬は昔から好きで、乗ったりもしていたんだけど、セリは初めて。勝手がわからなかった」、友人の里見治オーナーから馬を見ることが大事とアドバイスされるも「見てもわからないですね」と、初々しいやりとりが紹介されていた。それでもセリの初日だけで牝馬3頭を2億円以上で落札している。
一代でABCマートを東証プライム上場まで成長させたターニングポイントは、ヨーローッパを訪れた際、ブーツブランド「HAWKINS(ホーキンス)」と日本の代理店契約を結んだことといわれている。現地でホーキンス社をアポなしで訪ねて、担当者と直談判した結果、1986年ホーキンスの国内総代理店となった。
三木氏のビジネスマンとしての強運、勝負勘を物語るエピソードだが、その強運ぶりは馬主としても存分に発揮されているようだ。初出走はセリに出向いた19年の秋に北海道トレーニングセールで購入したジャスティンリーチで、見事に初勝利をあげていた。
そして21年には11月に京都2歳S(G3)をジャスティンロックで重賞初制覇、翌月にはジャスティンパレスがホープフルS(G1)で2着と健闘した。今年は冒頭で紹介したようにG1まで制した。まさに「持っている馬主」といえる。今年は馬主成績でも11位(9月24日現在)と大健闘、スプリンターズSを勝利すれば、G1レーシング、東京ホースレーシング、ラフィアンを抜いて8位に躍進する。
横山典弘騎手&安田隆行調教師のタッグに期待
「持っている馬主」三木氏が、定年間近の安田隆調教師と最年長G1勝利のかかる横山典騎手を後押しするかもしれない。
ちなみに三木氏所有のグラヴィス(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)が今週末にデビューするかもしれない。父ハーツクライで、兄姉にはリアルスティール、ラヴズオンリーユーがいる超良血馬。こちらの走りにも注目だ。
PICK UP
Ranking
11:30更新
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
JRA 武豊は信頼度抜群!? 一球入魂ならぬ「一鞍入魂」の信頼度は本当か。川田将雅、横山典弘などトップジョッキーにみる「1日1鞍」限定の“勝負駆け”を探る!
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 2017年競馬「流行語大賞」発表! 浜中俊騎手の「もういいでしょう」を退け『2017競馬・流行語大賞』に選ばれたのは……
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- パンサラッサやサイレンススズカも及ばない、天皇賞・秋(G1)史上最速ラップの歴史
















