
【日経新春杯】ダービー3着馬の「左回り専用説」に決定打?5度目の挑戦失敗に松山弘平は「もっとやれる馬だと思いますが」

14日、京都競馬場で開催された古馬の中距離ハンデ重賞・日経新春杯(G2)は、菅原明良騎手が騎乗したブローザホーンが、1番人気に応えて見事な勝利を挙げた。
初勝利までに9戦を要した遅咲きの実力馬が4歳を迎えた昨春に本格化。前走の京都大賞典(G2)では、レース中に発症した心房細動で競走中止というアクシデントを経験したものの、3度目の挑戦で待望の重賞タイトルを手に入れた。
年齢的にもまだ5歳で成長の余地もある。この勢いが続くようなら春のG1獲りも視野に入ってきそうだ。
前走を心房細動で競走中止したブローザホーンが初重賞勝利
強い5歳世代のブローザホーンが勝利した一方で、世代交代を狙う4歳馬はハーツコンチェルト(2番人気)、サトノグランツ(3番人気)、サヴォーナ(4番人気)、リビアングラス(6番人気)の牡馬4頭が出走したが返り討ちに遭った。
結果的に惜敗したとはいえ、見せ場を作った2着サヴォーナや3着サトノグランツについては善戦したと見ることも可能だが、4着のハーツコンチェルト(牡4、美浦・武井亮厩舎)に関しては、少々残念な結果だったといえるだろう。
というのも、本馬は日本ダービー(G1)で3着に好走した実力馬だが、馬券圏内の3着以内に入ったレースは、これまですべて左回りの競馬場。対照的に右回りのコースでは凡走したとまでは言い切れない一方で、過去4回とも4着以下に敗れていたのだ。
ただ、陣営としては不器用な馬ということで、加速に時間が掛かるタイプとの評価。その点、京都の外回り芝2400mが舞台なら、3コーナーの下り坂を利用してスピードに乗れるのではないかと期待していた様子だ。
ハーツコンチェルトの「左回り専用説」に現実味?

しかし、55キロだったハーツコンチェルトよりも重い斤量を背負っていた56キロのサヴォーナや57.5キロのサトノグランツに後れを取ったのは痛い。これには主戦の松山弘平騎手も「手応えがあっても前を交わせませんでした。もっとやれる馬だと思いますが……」と首をかしげるしかなかった。
「日経新春杯に臨んだ陣営が、戦前に負けられない気持ちとコメントしていたように、ハーツコンチェルトの実力を考えれば、他馬より有利な斤量も絶好の材料となるはずでした。そういう意味でも試金石となる舞台でしたが、ここまで条件が揃ったレースで勝てないということは、やはり右回りが苦手というよりなさそうです」(競馬記者)
絶望的に適性がないというほどではないのだが、左回りならG1で馬券圏内に入れる実力を持っている馬だけに、どうしても物足りなさを感じてしまう。次走は左回りが舞台のレースを使いたいところだが、春のG1では短距離の高松宮記念(G1)や安田記念(G1)くらいしかない。
また、現在の収得賞金が1500万円で3勝クラスの身であることも除外のリスクが付きまとう。場合によっては長い目で見て、天皇賞・秋(G1)やジャパンC(G1)を視野に入れるのも選択肢に入るだろう。
はたして今回の凡走で「左回り専用説」が疑惑から確信へと変わるのか、それとも再び右回りに挑戦するのか……。陣営の判断に注目したい。
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