通算300勝リーチから現在「137連敗中」……武士沢友治騎手がお手馬マルターズアポジーに七夕賞(G3)へ是が非でも出走してほしい「理由」
マルターズアポジーを管理する堀井雅広調教師は『スポニチ』の取材に対し、重賞勝ちのある福島2000mに魅力を感じながらも「ハンデが極端に重くならなければ……。最終的にはオーナーと相談して出否を決めたい」と慎重な姿勢。福島記念を54kg、小倉大賞典を56kgで勝利しているが、このハンデをどう見るかは微妙なところだ。場合によっては来週16日の函館記念(G3)に回る可能性もあるという。
だが、その一方で武士沢騎手としては、何としても七夕賞に出てほしいと願っているかもしれない。
「単純に早く300勝の区切りをつけたいという心境もあるでしょうが、武士沢騎手自身が通算で福島の成績が最も良いという相性もあります。
また、来週の函館記念に回ってしまうと、鳴尾記念(G3)を逃げ切ったステイインシアトルや、快速馬のヤマカツライデン、マイネルミラノなど、強力な同型の逃げ馬が出走を予定しており、例えハンデに恵まれても展開的に苦しくなるのは必至。
それと比較しても、七夕賞は単騎逃げに持ち込めそうなメンバー構成だけに、客観的に見てもこちらの方が勝算は高いと思いますよ」(競馬記者)
マルターズアポジーは2007年の2歳王者ゴスホークケン産駒という、地味な血統の持ち主。わずか5頭の初年度産駒の1頭が本馬である。故郷の山岡牧場は、昨年の福島記念がJRA初の重賞勝利だった。
また武士沢騎手も今年が21年目になるベテランだが、今年はまだ2勝。これまで最も良かった年でも年間24勝しか上げたことがない。昨年の福島記念も2008年の新潟記念以来、8年ぶりの重賞勝ちと、とにかく地味な存在だ。