【桜花賞】ステレンボッシュ「二冠当確級」のパフォーマンス!秘密兵器シックスペンスが待機も…名伯楽に期待したくなる2度目の挑戦

今年の桜花賞(G1)は、J.モレイラ騎手に導かれた2番人気ステレンボッシュ(牝3、美浦・国枝栄厩舎)が、昨年の阪神ジュベナイルF(G1)で敗れた相手アスコリピチェーノにリベンジを決めた。
うまい、うますぎる……。
思わず某ローカルCMの名調子が脳裏に浮かぶ桜の女王の戴冠式だった。
もちろん、2着に敗れたアスコリピチェーノの強さは証明されたものの、あくまで個人の感想であることは前提ながら、両馬の着順の前後は騎手で決まったように映った。
昨年の阪神JFは、北村宏司騎手がスムーズにパートナーを導いたのに対し、当時C.ルメール騎手が騎乗していたステレンボッシュは最後の直線でスムーズさを欠く進路取り。それこそコンマ1秒単位の判断がマイル戦で明暗を分けたといえるだろう。
ライバル2頭の今後は別路線の可能性も?
これに対し、桜花賞は4コーナーの勝負どころでモレイラ騎手が一瞬だけライバルを外に追いやる隠れたファインプレー。レース映像を見直すと、道中はほぼ同じようなポジションで追走していた2頭だが、4コーナー入り口の勝負どころで一瞬アスコリピチェーノが態勢を立て直すシーンがあった。
モレイラ騎手は前日土曜の阪神牝馬S(G2)も断然人気に推されたマスクトディーヴァで完勝。出遅れたスタートからチグハグな敗戦を喫した前走の東京新聞杯(G3)とは、まるで別馬のように見えるほどだった。
また、今年の桜花賞の勝ちタイム1分32秒2(良)は、古馬牝馬の重賞である阪神牝馬Sの1分33秒0(良)を0秒8も上回ったのだから価値がある。
昨年の2歳マイルG1で牡馬の朝日杯フューチュリティS(G1)の1分33秒8(良)をこれまた1秒2上回る1分32秒6で決着したことを踏まえても秀逸だ。それに加えホープフルS(G1)で牡馬を蹴散らしたレガレイラもいるのだから、3歳牝馬のレベルは相当高いのではないか。
敗れたアスコリピチェーノに関しては、ダイワメジャー産駒ということもあり、距離延長は歓迎といえない血統。同じ父を持つレシステンシアがそうしたようにオークス(G1)へ進まず、NHKマイルC(G1)に向かう選択肢もありそう。
国枝師悲願のダービー制覇もかかる
そこでひとつ期待したくなるのは、「二冠当確級」のパフォーマンスを演じたステレンボッシュの日本ダービー(G1)挑戦である。
国枝栄厩舎にはシックスペンスという秘密兵器も擁しているが、順調さを欠いて皐月賞(G1)の見送りが決定。無敗馬で未知の魅力はあるものの、現実に強さを証明しているステレンボッシュとどちらが強いのかとなると分からない。むしろここまでの実績は、G1を勝っているステレンボッシュの方が上といっていい。

また、過去にアパパネやアーモンドアイで牝馬三冠を2度も達成した関東の名伯楽なのだが、不思議なことに牡馬クラシックとは縁がないことでも知られている。
近年のクラシック戦線でコマンドライン、サトノレイナスがダービー馬候補として話題になったが、ルメール騎手が「ダービーを予約しておきます」と評した前者は出走すら叶わず、後者はエフフォーリアに続く2番人気に推されたが5着に敗れた。
今年の2歳馬が豪華なラインアップになりそうと言われている国枝厩舎とはいえ、チャンスのありそうなステレンボッシュは魅力的な1頭だろう。御年68歳の師にとって残された時間は残りわずか。皐月賞の結果次第では、ダービーに挑戦する可能性もゼロではないのではないかと期待したくなる。そんなステレンボッシュの走りだった。
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