
“代打職人”池添謙一が1年ぶり「1日3勝」固め打ち!「テン乗り」ヴィクトリアマイルで大仕事も?

先週末のNHKマイルC(G1)は、2番人気のジャンタルマンタルが好位から早めに抜け出して完勝。人気を分け合った1番人気のアスコリピチェーノは最後の直線でスムーズさを欠いたものの何とか2着に追い込んだ。
ジャンタルマンタルを勝利に導いた川田将雅騎手はこの日4勝の固め打ち。前日の4勝と合わせて8勝の大暴れで、戸崎圭太騎手との差を「11」に広げ、騎手リーディングを独走中だ。
そんな川田騎手の陰に隠れる形ではあったが、日曜に唯一重賞がなかった京都競馬場で絶大な存在感を示したのが44歳のベテラン池添謙一騎手である。
残念ながら今年のNHKマイルCに騎乗馬がいなかった池添騎手だが、この日は地元・京都で8鞍を確保。4鞍目となった7Rの4歳上1勝クラスで2着に入ると、9Rから特別レースを3連勝し、京都のファンを沸かせた。
「池添騎手の1日3勝は、昨年のNHKマイルCデー以来、ちょうど1年ぶりだったようですね。1年前はすべて1番人気の馬に騎乗して挙げた勝利でしたが、今年は3番人気(2頭)と4番人気の馬でのもの。いずれも中団追走から計ったように差し切る見事な騎乗でした」(競馬誌ライター)
中でも10R橘S(L)のガロンヌと11R鞍馬S(OP)のジャスティンスカイの2頭は初コンビで勝利。これまで数々の大レースをテン乗りで制してきた“代打職人”らしい仕事ぶりだったといえるだろう。
「1200mのペースにどう対応するかと思っていました」
2000mでも勝ち鞍があるジャスティンスカイで臨んだ鞍馬Sは、前走のマイル戦から一気に400m距離を短縮しての難しいレース。しかし、スプリント戦のペースにもあっさりと対応してみせた。
「抜け出してから一瞬フワッとしました」とゴール前で池添騎手の脳裏に不安がよぎる場面もあったようだが、「外から足音が聞こえてきたらまた反応してくれました」と、馬がゴール前でもうひと伸び。最後は2着馬に半馬身の差をつけ押し切った。
代名詞ともいえるテン乗りで3勝中2勝を挙げた池添騎手だが、G1勝利からは2年近く遠ざかっている。最後の美酒はソングラインとのコンビで臨んだ2022年の安田記念(G1)。その後は先月の天皇賞・春までG1で21連敗中だ。
「テン乗り」ヴィクトリアマイルで大仕事も?

しかし、今週末のヴィクトリアマイル(G1)で大きなチャンスが到来した。昨年の牝馬三冠レースで常に上位争いを演じたもののリバティアイランドの後塵を拝し続けたハーパーにテン乗りで参戦予定である。
近2走は有馬記念(G1)9着、大阪杯(G1)13着と力負けに終わっているが、今回は牝馬限定戦。東京コースもクイーンC(G3)1着、オークス(G1)2着と安定した成績を残している。
本来の実力を発揮できれば、戴冠の可能性も十分あるだろう。果たして池添騎手は好調の波に乗ってハーパーとともに特大の代打一発を放つことができるだろうか。
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