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JRA【ヴィクトリアマイル直ナマ情報】武豊×ナミュール、J.モレイラ×マスクトディーヴァに続く「3頭目」は…歴代最少頭数&上位人気順調で今年は波乱ナシ!? 

ナミュール 撮影:Ruriko.I
ナミュール 撮影:Ruriko.I

 12日に東京競馬場で開催されるヴィクトリアマイル(G1)。2006年からスタートして19回目の開催となるが、今年は15頭立てと歴代で最も少ない頭数での一戦となる。

 ヴィクトリアマイルは、JRA・G1歴代最高配当となる3連単2070万馬券が飛び出すなど、非常に夢があるレースとして知られている。

 だが、出走頭数が減ると、ちょっと話が違ってくる。

 過去に2020年と2023年の2度、16頭で行われたが、このいずれも上位人気で決着。2020年は1番人気、4番人気、5番人気。2023年は4番人気、3番人気、1番人気と穴党にとって少し物足りない結果に終わっている。

■今年は2強対決ムード

 さらに加えて、今年は全盛期を迎えているナミュール(牝5歳、栗東・高野友和厩舎)と、J.モレイラ騎手が騎乗するマスクトディーヴァ(牝4歳、栗東・辻野泰之厩舎)の2頭が人気を分けると見られている。

 ナミュールはドバイターフ(G1)2着からの参戦。検疫の関係もあり、栗東での調整時間は短くなった。だが、ノーザンファームしがらきでの調整が上手くいったようで、稽古で目覚ましい動きを見せると、管理する高野師は「ドバイターフの時よりいいくらい」と状態の良さに太鼓判を押す。さらに武豊騎手も「この距離では日本を代表する馬」「世界トップレベルの実力の持ち主」と、その能力を絶賛している。

マスクトディーヴァ 撮影:Ruriko.I
マスクトディーヴァ 撮影:Ruriko.I

 もう1頭のマスクトディーヴァも順調そのもの。2走前の東京新聞杯(G3)は出遅れて最後尾からのスタートだったが、巻き返して6着と実力の一端を示した。

 続く阪神牝馬S(G2)で今回も騎乗するモレイラ騎手に乗り替わると、一転してスムーズにゲートを出て好位に付ける。最後の直線で楽に抜け出して勝利をゲット。最後は流す余裕も見せていた。

 陣営がヴィクトリアマイルを目標に逆算して調整していたこともあり、状態は万全。スタッフも「G1を取れるだけの実力はある。モレイラ騎手に持ち味である瞬発力を発揮してもらいたい」と自信ありげだ。

 歴代最少頭数での開催、そして実績、評価ともに十分の2頭が盤石な状態で迎えると見られる一戦。今回、少しでも高額な配当金を狙うならば、この2頭に続く3頭目にどの馬を選ぶのかが鍵となりそうだ。

■2強に続く3頭目激走候補に暗雲!?

 しかし、その2頭に続くと考えられている上位人気陣には少し不安が残るようだ。

ウンブライル 撮影:Ruriko.I
ウンブライル 撮影:Ruriko.I

 昨年のNHKマイルC(G1)で8番人気ながら2着に入ったウンブライル(牝4歳、美浦・木村哲也厩舎)は気性難に悩んでいる。

 今年の始動戦となった東京新聞杯で9着と惨敗したものの、続く阪神牝馬Sではマスクトディーヴァと0.1秒差の2着。復調の兆しを見せているように見えるが、関係者は懐疑的だ。

「まだ本気で走っていないですね。この血統は注意深く慎重なタイプで、前に出てほしいというタイミングで、他馬を恐れて急ブレーキをかけるなど難しい面があります。

これを改善するべく4走前のニュージーランドT(G2)からブリンカーを着用して2着3回と結果を残していました。

ただ今回は騎乗する川田将雅騎手の進言もあり、ブリンカーを外すことになりそうです。ブリンカー着用以前では走ることに後ろ向きでしたから、この決断がどう出るか……」(美浦関係者・A)

 心身ともに成長していれば、悪癖は出ないのかもしれない。川田騎手の決断は功を奏すのか。

スタニングローズ 撮影:Ruriko.I
スタニングローズ 撮影:Ruriko.I

 一昨年の秋華賞(G1)を制覇後、苦戦しているスタニングローズ(牝5歳、栗東・高野友和厩舎)は、東京マイルでの速い時計勝負になると分が悪いようだ。

「前走の大阪杯(G1)は約1年ぶりの復帰戦となりましたが、牡馬相手に逃げて8着と頑張っていました。1度使ったことで今回はスムーズに調整でき、状態面での上積みは間違いなくあります。

ただ、どうしても一瞬でトップスピードが出る速い脚はないので、東京のマイルでの瞬発力勝負になると……」(栗東関係者・A)

 今回、見せ場を作るのは難しい!?

■浮上してくる中位人気

 フィアスプライド(牝6歳、美浦・国枝栄厩舎)は、引退を撤回してまでG1へと進んできた。

 中山牝馬S(G3)では1番人気に支持されながら9着。だが、3コーナーで他馬と接触してしまい、さらに集中を妨げる強風が吹いた上に合わない馬場など、フィアスプライドにとって不利な条件が重なり合った。そのため関係者は、前走について「参考外」と気にしていないようだ。

「中間は放牧で立て直し、ここを目標に逆算して帰厩しました。国枝師も『引退を待ってもらっているので、結果を出したい』と意気込んでいましたよ。

前回はトップの斤量を背負っていましたけども、今回はハンデ差なし。鞍上は引き続きC.ルメール騎手が務めるのも好材料です」(美浦関係者・B)

 国枝師が引き当てた枠順は2枠2番。例年、東京Bコースで行われるヴィクトリアマイルは、内枠に入った馬が強さを見せている。絶好枠に入ったフィアスプライドが大輪の花を咲かせるか。

コンクシェル 撮影:Ruriko.I
コンクシェル 撮影:Ruriko.I

 2連勝中のコンクシェル(牝4歳、栗東・清水久詞厩舎)は先行力が魅力だ。

 前走の中山牝馬Sではスタート直後から主導権を握ると、直線に入っても後続に交わされることなく逃げ切り勝ち。重賞初制覇を飾っている。

「馬体に実が入ってきて、最近は強い競馬をしています。この中間も動きは申し分なく、引き続きいい状態です。型にハマった時はびっくりするくらい強い勝ち方を見せていますね。

前走から相手関係が強化され、斤量も増えていますが、コンクシェルもグングン力をつけています。ここでも自分の競馬に徹することができれば、好勝負が期待できます」(栗東関係者・B)

 今回の舞台となる東京Bコースは内枠と先行勢が有利とされる。前走と同様、前に出て主導権を握れば、上位陣にも引けを取らない走りを見せてくれそうだ。

 今年のヴィクトリアマイルは波乱なしの順当な決着となるのか、それとも、かつてのような驚愕の結末を見せるのか。発走は15時40分を予定している。

GJ 編集部

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