今村聖奈も「300鞍」争奪戦に参加!? 岩田望来&田口貫太「フランス武者修行」で絶好機迎える“5人の騎手”とは
6年目、24歳の岩田望来騎手と2年目で20歳の田口貫太騎手がそろって今夏、フランスで武者修行することが分かった。
岩田望騎手は来週から、田口騎手は来月21日の小倉開催が終わってから、それぞれ約2か月間、現地の受け入れ先で研修を行うという。同騎手はすでに騎手リーディングの上位を争う常連になっているが、G1は未勝利。海外で経験を積んでもう一皮むけるきっかけをつくりたい。
一方の田口騎手は今月12日の関東オークス(G2)で重賞初勝利を飾ったばかり。2年目での海外挑戦には驚きの声も聞かれたが、更なる飛躍を見越しての挑戦だろう。
ともに実戦で騎乗機会を得られるかどうかはまだ分からないとのことだが、現地の空気を肌で感じ、より多くのことを吸収して秋の活躍に繋げてもらいたいところだ。
岩田望騎手と田口騎手といえば、騎乗機会が多いことでも知られる。先週末までの騎乗回数を見ると、田口騎手がJRA最多の441回、これを426回で追うのが岩田望騎手である。
騎乗回数上位の2人がほぼ同じ時期に抜けるということは、他の騎手にとっては大きなチャンス。より多くの代役チャンスが巡ってくるのは果たして誰になるのか。
カギとなるエージェント(騎乗依頼仲介者)の存在
田口騎手のエージェントである橋本貞男氏は、他に幸英明騎手と菱田裕二騎手のエージェントを務めている。一方で岩田望騎手の小原靖博氏は、他に岩田康誠騎手、西塚洸二騎手、そして今村聖奈騎手の3人のエージェントでもある。
シンプルに考えれば、名前が挙がった5人に代役の声が掛かる可能性が高くなるはず。この中で特に騎乗機会が減少傾向の今村騎手には浮上のきっかけとなるかもしれない。
「今村騎手は1年目にいきなり51勝をマークしてブレイクしましたが、2年目途中から成績は右肩下がり。今年はまだ4勝にとどまっています。騎乗回数も現在JRAに所属する女性騎手の中で下から3番目の139回。これより少ないのは、故障による離脱期間が長かった古川奈穂騎手と新人の大江原比呂騎手です。
この夏は騎乗機会を増やすために函館に足を延ばしていますが、2週間(開催4日間)で騎乗したのは11鞍のみ。馬券圏内はおろか、掲示板も5着が1回だけと苦戦中です。すでに51勝している岩田望騎手の代わりを務めるとなると厳しいかもしれませんが、乗り鞍は増えることはあっても減ることはないはず。この2か月間で信頼を取り戻したいところでしょう」(競馬記者)
岩田望騎手と田口騎手は、今年の約半年間で合わせて867鞍に騎乗している。2人が渡仏期間中に宙に浮く乗り鞍は単純計算で約300。今村騎手をはじめ、特に若手騎手には目の色を変えて宙に浮く約300鞍の争奪戦に挑んでもらいたい。