「ゴールドシップ再び?」宝塚記念デー大出遅れに場内どよめき…横山武史「約20馬身」のハンデ跳ね返せず
宝塚記念では大活躍だった横山武史騎手だが…
23日、京都競馬場で行われた宝塚記念(G1)は、3番人気のブローザホーンが勝利。鞍上の菅原明良騎手とともにG1初制覇を飾った。
8枠12番から五分のスタートを決めたブローザホーンは、レース序盤は無理をせず後方待機策を採った。道中は終始馬群の外々を回らされたが、結果的に外が伸びる馬場の恩恵を受ける形となったか。
そんなブローザホーンから遅れること2馬身。4角11番手から2着に追い込んだのが7番人気のソールオリエンスだった。重馬場で行われた昨年の皐月賞(G1)を制した後は不本意な競馬が続いていたが、それ以来となる重馬場で久々に“らしさ”を見せた。
鞍上を務めた横山武史騎手は、「返し馬のバランスが良かったです。いつも以上に大きく変わったと感じました」と、レース前からいい手応えを感じ取っていた様子。「これだけバランスが良くなっていれば、次も楽しみです。元々古馬になってからと思っていたので、まだまだやれる馬です」と付け加えた。
その横山武騎手だが、宝塚記念の約2時間前にある出来事で場内を沸かせていた。
「ゴールドシップもビックリの出遅れ」
7Rの3歳以上1勝クラス。15頭によって争われた牝馬限定の一戦で、横山武騎手はハリウッドパーク(牝3歳、栗東・長谷川浩大厩舎)に騎乗。1番人気サウンドアレグリア、2番人気オーケーカルメンと差のない3番人気に支持されていた。
レース前まで7戦1勝のハリウッドパークだったが、掲示板を外したことがなく、その安定感を評価して同馬を馬券の軸に据えていたファンも少なくなかったはずだ。
ところがスタートで痛恨のアクシデントが発生する。ゲートが開くと、「ほぼそろって出ました」という場内アナウンスの通り、各馬が好スタートを決めた……ように見えた。
しかし、実際はハリウッドパークがゲート内で後肢に重心を置いたまま微動だにせず……。他の14頭が50mほど走ったところでようやくゲートを飛び出し、20馬身ほどハンデを背負った状態でレースが幕を開けた。
横山武騎手は何とか馬群に取り付こうと、必死に手綱を押しながら追走を試みるが、その差はなかなか縮まらない。結局、中継カメラにもほとんど映らないまま最後の直線を迎えたが、はるか前を行く馬たちの影を一度も踏むことなく最下位15着でゴールにたどり着いた。
レース後、SNSなどでは「久々にすごい出遅れを目撃した」「ゲートが開いたことに気付いていないかのような出遅れ方」「もともと出遅れ癖がある子だけど、さすがにこれは」など滅多に目にしない“大出遅れ”にファンが続々反応。
宝塚記念当日の出来事ということもあって「ゴールドシップを超えた」「ゴールドシップもビックリの出遅れ」など、G1レースで通算6勝した名馬の名も挙げられていた。
「(宝塚記念当日ということもあって)2015年の宝塚記念を思い出したファンが多かったようですね。あの年は断然1番人気に支持されたゴールドシップが立ち上がったところでゲートが開いてしまい大きく出遅れ。後方のままブービー15着に敗れてしまいました。
今回のハリウッドパークはさらに酷い出遅れでしたが、ゴールドシップの手綱を取っていた横山典弘騎手と、ハリウッドパークの横山武騎手が親子ということもゴールドシップを思い出す一因になったのかもしれません」(競馬誌ライター)
宝塚記念当日にゴールドシップを彷彿とさせる出遅れとなってしまった横山武騎手。この日の京都で勝利は挙げられなかったが、ソールオリエンスを2着に導いたことで何とか面目は保てたのではないだろうか。
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