やっぱりあった「暑熱対策」の弊害!?新潟競馬で「怪現象」が発生
また2着にウイングレイテスト、3着にはテイエムスパーダと、いずれも千直初経験の重賞ウイナーが上位を占め、並み居る千直巧者を寄せ付けなかった。
そんな夏の新潟開幕週で注目されたのが、暑熱対策の一環として実施された競走時間帯の拡大だ。日中の最も暑くなる午後早めのレースを避け、通常よりも長い約3時間半にも及ぶ昼休みを設けるというもの。騎手やファンがこの時間帯にどのような過ごし方をするかという点でも話題を集めていた。
この暑熱対策の影響により、通常は10Rの準メインが昼休み直後の6Rに、通常11Rのメイン競走が7Rとして行われ、18時25分発走の最終12Rまでレースは続いた。
メインレースで買い間違えるファンもいた?
「昼休みの過ごし方も確かに話題になりましたが、メインのアイビスSDが7Rだったことも個人的に気に留めていました。競馬歴の長いファンほど“メイン=11R”と刷り込まれていますよね。そのため、マークシートの塗り間違い、馬券の買い間違いを危惧していました。
これまでもジャパンC(G1)や日本ダービー(G1)が11R以外で行われた年がありましたが、そのたびにマークシートのレース番号を塗り間違えるファンが続出。実際、3年前のジャパンCでは12RジャパンCと、11RウェルカムS(3勝クラス)を勘違いして馬券を買ってしまったというファンの書き込みもSNSで多く見られました」(競馬誌ライター)
2日目となった日曜は大きな影響がなかった一方で、1日目の土曜はやはり“騙されたファン”もいたようだ。
「日曜11Rに行われた1勝クラスのオッズを注視していましたが、特に異常オッズと呼べるような動きはありませんでした。ただ、前日の土曜は、レース番号を勘違いしてしまったファンがいたようです」(同)
土曜のメイン関越S(OP)は、アイビスSDと同様に7Rとして開催され、11Rは芝1000mの1勝クラスが行われた。
関越Sで1番人気の支持を集めたのは、9番枠のアスコルティアーモ。最終的に単勝2.5倍とやや抜けた人気を集めていたが、レースでは逃げて9着に沈んでいる。
そして、そのアスコルティアーモと同じ9番枠に11Rで入っていたのが最終的に単勝13番人気だった伏兵のマジカルガールである。時系列でこの馬の単勝票数を確認したところ、関越Sの発走直前約10分の間に、2259票(22万5900円)が投じられていた。
これは同時間帯ではどの馬よりも多い投票数で、40倍台だった単勝オッズは10分の間に20倍台まで下がっていた。おそらくだが、メイン=11Rと脳内変換したファンがアスコルティアーモのつもりで投票してしまったのではないだろうか。
引き続き今週末の新潟もイレギュラーなレース編成。「新潟メインは7R」としっかり覚えて、馬券の買い間違いだけは避けたいところだ。