サウンズオブアースも回避……宝塚記念が例年「回避馬続出」のワケ
今年もこの「流れ」は止まらないのか……。
昨年のグランプリ・有馬記念を制したゴールドアクターに続き、同レースで2着だったサウンズオブアースも「夏のグランプリ」宝塚記念(G1)を回避することがわかった。
昨年の「シメ」を彩った2頭の宝塚記念回避。どちらも長距離戦の天皇賞・春に出走していたが、2200mである宝塚記念のほうが適性に近いという声も多かっただけに、ファンの間では落胆が広がって……。
いるのかと思いきや、「毎年恒例」「いつものこと」「さあ今年は有力馬何頭残るか」など、さほど驚きはない様子。
宝塚記念は例年「超豪華メンバー」の可能性が取りざたされることが多い。2013年秋がいい例だが「オルフェーヴル、ゴールドシップ、ジェンティルドンナ、フェノーメノ」という「空前の4強」で注目を集めたが、オルフェーヴルが直前で肺出血を起こし回避。大きな落胆に包まれた。昨年もエピファネイア、ハープスター、トゥザワールドなど有力どころがことごとく回避したことも記憶に新しい。
春競馬最後の風物詩ではあるものの、「最後」であるだけに回避が多くなる傾向にある部分は大きいといえる。宝塚記念に出走できるレベルであれば、その前に開かれる天皇賞・春やヴィクトリアマイル、安田記念、はたまた香港にドバイに海外遠征へ照準を合わせる馬も多く存在する。このようなレースを消化しても順調であれば宝塚記念にも出てくるのだろうが、激走の疲労や伴わない結果、さらに大きなレースのある秋を見越してなど、理由はさまざまだが「回避理由」が出やすい状況にあるのは間違いない。
ゴールドアクター、サウンズオブアースだけでなく、出走の期待をされていたモーリスも安田記念参戦を発表している。まあ、今年の宝塚記念は2冠馬ドゥラメンテに天皇賞を制したキタサンブラック、昨年のJC馬ショウナンパンドラに前年覇者ラブリーデイと大物ぞろい。まだまだ期待できそうだ。願わくば1頭、また1頭と有力馬が消え去ってしまう状況だけは避けてほしい。