GJ > 競馬ニュース > エアスピネルに「覚醒」兆し  > 3ページ目
NEW

武豊とエアスピネルに「覚醒」の兆し。「不可解騎乗」と言われ「降板劇」の原因になった安田記念で見えた「もう一段速いギア」とは

【この記事のキーワード】, ,

 結果的には、本人が「直線で前が開かない時間が長く続いて、エアスピネルもボクもストレスが積もる結果となりました。4コーナー手前で、レッドファルクスに先に入られたポジションにこちらが先んじていれば、結果は全然違っていたでしょう」と語り、「あのワンプレーが悔やまれます」と悔しさを露にしたように”裏目”に出てしまった。

 実は武豊騎手がエアスピネルで後方待機策を試みたのは、これが初めてではない。昨年の神戸新聞杯(G2)でも15頭中13番手という後方待機を試みている。

 その際は上がり34.5秒で全体3位だったが、それよりも前で競馬していたサトノダイヤモンドの34.2秒やミッキーロケットの34.0秒には遠く及ばない数字だった。この結果受け、武豊騎手は一度後方待機策を封印。次走から、再び従来の好位からの競馬に徹した。

 ただ、おそらくこの段階から、武豊騎手はエアスピネルの後方待機策を可能性として意識し始めている。2度目の試みとなった安田記念で、リスク覚悟でインコースに拘ったのは、大外を回した神戸新聞杯で届かなかった経験からではないだろうか。

 結果的に敗れはしたものの、最後の末脚には目を見張るものがあった。上がり3ハロン33.6秒は、勝ったサトノアラジンに次ぐ第2位。スムーズなら突き抜けていた可能性が高く、この末脚こそが武豊騎手が言う「もう一段速いギア」の片鱗ではある可能性は高い。

 実際に数々のビッグタイトルを手にしてきた武豊騎手だがエアスピネルに限らず、これまで何度も後方待機策から「もう一段速いギア」を引き出し、勝ち切れない馬を勝たせてきた経験がある。

 例えば、1996年の日本ダービー(G1)をクビ差で落としたダンスインザダークで挑んだ菊花賞では、これまでよりもさらに後方の位置取りからレースを運んだ。その結果、3000mのレースで上がり第2位を0.5秒も突き放す33.8秒の鬼脚を爆発させ、ラスト一冠を見事にもぎ取っている。

武豊とエアスピネルに「覚醒」の兆し。「不可解騎乗」と言われ「降板劇」の原因になった安田記念で見えた「もう一段速いギア」とはのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

5:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
  2. 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
  3. 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
  4. JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
  5. 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
  6. 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
  7. 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
  8. 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
  9. JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
  10. 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは