JRA「大失敗」が現実に……有馬記念キタサンブラックの「余韻」に飲み込まれた新設G1ホープフルSにメディア関係者もお手上げ?
2001年に単勝1.2倍で8頭立ての弥生賞を勝ったアグネスタキオン、2005年に10頭立てのレースを同じく単勝1.2倍で順当勝ちしたディープインパクトなどは、まさにその典型といえるだろう。ワグネリアンが現状で、この2頭に比肩するような評価を受けているのかは定かではない。だが、少なくとも来年の弥生賞は圧倒的な「1強」状態を築くだろうとは思われていた。
しかし、今月2日のシクラメン賞(500万下)を4馬身差レコードで圧勝したオブセッションが「弥生賞出走」を表明したことで俄然、大きな注目が集まっているようだ。
オブセッションといえば、今年レイデオロとソウルスターリングで、同一年ダービー&オークス制覇の偉業を成し遂げた藤沢和雄厩舎が送り出す超新星。シクラメン賞で記録した1:45.6は、後の皐月賞馬イスラボニータが2013年の東京スポーツ杯2歳S(G3)で叩き出した1:45.9の2歳レコードを更新する時計である。
ただ、この「2強」が激突するのは、同じ中山2000mでもホープフルSではなく、来年3月の弥生賞であるという事実には、さすがのJRAも歯がゆいに違いないだろう。
「ファンの間でもワグネリアンとオブセッションの2頭は、早くも2歳王者のダノンプレミアムと並んで世代トップを争う存在として注目されています。
そんな事情もあって、今回の弥生賞での激突決定には『この対決をホープフルSで見たかった』という声は大きいですね。むしろ、『これをやるためにホープフルSをG1にしたんじゃないの?』とJRAに疑問を投げ掛ける声も……。
一方のホープフルSは売り上げの核の1頭だったモーリスの全弟ルーカスが、追い切りのアクシデントで回避するという、悲惨さに拍車が掛かっている状況……記者連中もなんとか新設G1を盛り上げようとはしていますが、今のところ『盛り上がる要素がない』というのが偽らざる本音みたいですね」(競馬記者)