武豊リスグラシュー「圧巻勝利」で春女へ! 一方「試行錯誤」あの馬は未だ浮上できず
4日に東京競馬場で開催された東京新聞杯(G3)は、武豊騎手が騎乗する3番人気のリスグラシューが直線で抜け出して勝利を収めた。
レースの1000m通過タイムは60秒ジャスト。マイル戦にしては比較的ゆっくりしたペースで進む中でリスグラシューは7番手につけて脚をためていた。だがウチを選んでいたため、4コーナー回って正面を向くも、前に進路はない。万事休すかと思いきや、進むに連れて先を走る2頭の間にギリギリ1頭が入れるスペースができた。
ここを鞍上の天才は見逃さなかった。まさに”割って入る”の言葉通り、力強く馬体を2頭の隙間に入れ、さらに加速。そのまま抜け出し追いすがるライバルたちに先んじてゴール板を駆け抜けた。2着にはサトノアレス、3着に2番人気のダイワキャグニーが入線している。
昨年、リスグラシューは3冠クラシックに挑戦するも桜花賞2着、オークス5着、秋華賞2着と惜敗続き。それだけに今回の勝利の喜びはひとしおだろう。レース後、「この馬とのコンビで勝つことができて良かったです」と語った武豊騎手は、続けて「最後の直線でも去年までとは違い割って伸びてくれました」と昨年から成長した点が勝利に結びついたと振り返り、「ヴィクトリアマイル(G1)が楽しみです」と先の大舞台を見据えていた。
今回のレースでG1馬3頭を含む名だたる強敵を蹴散らしたリスグラシュー。春のマイル女王決定戦に向けて幸先の良いスタートを切れたのは間違いない。だが、その影で一頭の馬が苦境に立たされている。同レースで1番人気に支持されていたグレーターロンドンだ。