エージェント切って「大躍進」!! JRA大野拓弥騎手「キャリアハイ」更新ペースの影に本人の「性格」と「お財布に優しい」真実が
どうやら、本人が番組や競馬界の制度をきっちりと理解しており、一定の騎乗馬が集まる環境を自ら作り出したとのことです。実直な性格で知られていますし、全部一人で管理してみたら、案外できてしまったということでしょうか。もちろん周囲の協力や応援はあるのでしょうが、それにしたって限界があります。本人の実力向上もあるのかも。エージェントを切ったことが”プラス”となった数少ない例でしょう」(現場記者)
美浦の中堅騎手として存在感は以前からあった大野騎手だが、特別目立つ存在でもない。今年のフェブラリーSでは、共にG1も制したサウンドトゥルーも乗り替わりとなってしまい、明るい情報は少ないように思えたのだが、まさかの「逆転劇」が起こったようだ。
ここ数年着実に成績を向上してきた大野騎手だけに今年も楽しみだが、エージェントを切ったことで、大野騎手の「懐」にもメリットがあるようだ。
「エージェントは月額契約、賞金の一部、1鞍ごとなど金銭の受け取りには種類がありますが、大抵は月30万程度。大物エージェントなら50万円という話もあるようです。毎年1人あたり数百万円が平気で動く世界です。世間的には稼いでいるように見えるジョッキーとしても決して小さな金額ではありません。今の競馬界の状況がエージェントの価値を押し上げた結果といえます。
大野騎手のような稀な例だと、そうしたエージェントにかかる費用が一切消え、さらに賞金による収入も増える。『中抜き』がないという点で、メリットだらけなんですよ」(同)
大野騎手、もしかして今は「ウハウハ」なのだろうか。ただ、大野騎手の姿が本来の「日本競馬」のような気もして、少し妙な思いをするのは筆者だけだろうか。
(文=利坊)