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【徹底考察】宝塚記念(G1) アンビシャス「初タイトルに機は熟した!『前』か『後ろ』か天才・横山典弘の決断に迫る」

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anbishasuxs.jpgアンビシャス(競馬つらつらより)

『考察』

 今年の宝塚記念で1、2番人気を分け合うであろうドゥラメンテとキタサンブラックと接戦を続けているアンビシャス。その秘めたる能力が現役トップクラスであることは、もはや疑いようのない事実だ。

 それも2走前の中山記念(G2)では後方からメンバー断トツの上がり3ハロン「33.6秒」の鬼脚でドゥラメンテをクビ差まで追い詰めたかと思えば、前走の大阪杯(G2)では逃げるキタサンブラックをマークする形で2番手から抜け出して快勝。

 まず、2走前の中山記念の鞍上はC.ルメール騎手だった。だが今回、ルメール騎手はラブリーデイに騎乗し、アンビシャスには前走から手綱をとる横山典弘騎手が騎乗する。

 中山記念ではカオスモスとラストインパクトがレースを引っ張り、1000mの通過は59.4秒。11頭立ての小頭数だったことを考慮すれば、そこそこ流れている。アンビシャスは後方から2頭目の10番手、ドゥラメンテは先行勢を見る形の5番手だった。

 3、4コーナーを回って最後の直線に入る頃、ドゥラメンテはすでに外から先団に並びかけているが、アンビシャスは未だ後方。外からイスラボニータに被せられて動けない状況だった。

 ラスト200mを切ったところで、満を持して先頭に立ったドゥラメンテ。これで決まりかと思われたが、外からアンビシャスが驚異的な追い上げを見せ王者の肝を冷やした。最終的にはクビ差だけ及ばなかったが、リアルスティールに半馬身差を付けるなど、改めてアンビシャスが能力の高さを示した一戦だった。

 上がり3ハロン「33.6秒」は2位より0.4秒も速い鬼脚。ハマったときの末脚の破壊力は間違いなくG1級と言えるだろう。

 続く大阪杯では打って変わって、逃げるキタサンブラックを2番手でマーク。

 とはいえ、アンビシャスのスタートは決して優れたものではなかった。スタート直後、すぐに外からマイネルラクリマに前に入られたのが、その証拠だ。だが、これまでの本馬であれば、ここから内に切れ込んで馬群の後ろで折り合いをつけることに専念したはずだ。

 しかし、横山典騎手はそれをせずアンビシャスを外側に留まらせて、前が空くのを待っている。つまり「前に行く意思があった」ということだ。

 もともと行きたがる気性を持つアンビシャスだけに、進路が空けば勝手に前に行こうとする。1コーナーで一度は前に行かせたマイネルラクリマを交わして2番手に上がると、逃げるキタサンブラックに鈴を付けにいった。

 その後はキタサンブラックを徹底マーク。1000m通過が「61.1秒」というスローペースに落ち着かせると、3コーナー入り口から徐々にペースアップするキタサンブラックを射程圏に置いたまま直線に入り、最後は測ったようにクビだけ前に出てゴールした。

 まさに前に行って良し、後ろからでも良しという自在性はここでも大きな武器となりそうだ。だが、逆に述べればどこからでも競馬できる分「どこから競馬をするのが最も有利なのか」という疑問は残る。

 ただ、着順の安定性では間違いなく後者の大阪杯の競馬が有利だろう。

 この宝塚記念でもキタサンブラック以外にこれといった逃げ馬はおらず、大阪杯のようにキタサンブラックと武豊がレースの主導権を握る可能性は極めて高い。

 ならば再び超スローペースに落とされた場合、前にいる馬の方が圧倒的に有利だからだ。実際に大阪杯の一番に収穫は賞金加算も然ることながら、前に馬を置かずに折り合えた点だ。これはアンビシャスが折り合いに進境を見せたのか、それとも横山典騎手だから折り合えたのかは不明だが、ここで重要なのはそれが出来たという点だ。

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