JRAからアメリカへ……ジャンダルムが「BCマイル」参戦! クラシック大敗も織り込み済みで陣営に自信か
日本ダービー出走前からフランス遠征へ向かう予定があることを表明していたジャンダルム(牡3 栗東・池江泰寿厩舎)。昨日、同馬を管理する池江調教師から、今秋のフランス遠征は取りやめ、アメリカ遠征に切り替え11/3チャーチルダウンズ競馬場で開催されるブリーダーズCマイル(G1・芝1600m)に参戦することが明かされた。
ヨーロッパの深い芝よりは、アメリカの人工的な芝の方が合っているんじゃないかという見解から、フランスからアメリカに変更したとのこと。
当初は中距離適性があると言われて、芝2000mのホープフルS(G1)2着、弥生賞(G2)3着と結果を出してきていたが、肝心のクラシックで2レースとも完敗。血統的にマイル、スプリントの適性が高いという認識が明らかになった。
母はスプリンターズS、高松宮記念を勝ったビリーヴ。繁殖としてはスプリント路線で息の長い活躍をしたファリダット、短距離重賞制覇まであと一歩まで食い込んだフィドゥーシアを世に輩出している。
「もともと池江調教師はマイルで使いたがっていた節があります。マイルで2連勝したあとホープフルSへ向かいましたが『血統から距離延長がどう出るか』と不安がっていました。しかし馬の能力が高いために2着に来たことでクラシック路線へ。2000mに対応できたのですから当然の流れではありますが、厩舎サイドとしては”勝てなかったのはマイラーだから”という考えでNHKマイルCへ向かいたかったのかもしれません。弥生賞の前も『本質的にマイルが向く』と言い切っていましたから。NHKマイルカップに出ていたら好勝負だったのではないでしょうか」(同 記者)
となれば、厩舎サイドは願ったり叶ったりのマイル挑戦である。このところ核となるマイラーが存在しない日本の競馬界、ここで最強マイラーが誕生する可能性も……。
11月のアメリカ遠征の前に、一度レースを使う予定とのこと。現地で使うこともあるが「アメリカは日本の馬場とそれほど差がないので、日本で使ってもいいんじゃないかという気持ち」(池江調教師)とのこと。この秋、池江厩舎、前田オーナーのチャレンジは、日本競馬界を盛り上げていくことだろう。ぜひジャンダルムを無事にブリーダーズCマイルに出走させてもらいたい。