JRA「ディープ時代終焉」匂うセレクトセール結果……「血の飽和」「新有力種牡馬台頭」も逆風?
日本最大のサラブレッド市場「セレクトセール2018」。ここ最近、このセールの売り上げは右肩上がり。今年も2日間で1歳馬と当歳馬が416頭、売却されて落札総額は179億3200万円を記録し、6年連続で過去最高を更新している。
そして今年も1億円以上の落札額となった競走馬が続出。1歳で23頭、当歳で16頭の合計39頭が億の値で落札され、昨年の32頭を上回っている。
非常に好調な売れ行きを記録しているが、今年には例年とはちょっと違う傾向があった。それは、ディープインパクト産駒にあまり人気が集中しなかったということだ。さらに今年も1歳では11頭に億の値がついたものの、当歳馬は昨年の9頭から5頭に減少している。
「今年はアゼリの産駒(牡1歳)が1億4000万円、幻のダービー馬であるシルバーステートの全弟(当歳)が1億8000万円と、過去に全兄、全姉らが2億円超える高値を記録した産駒らの価格が伸び悩みを見せました。これは良血として大きな期待をかけられた全兄、全姉らが思ったような成績を残せなかったためと考えられています。
それでも今年も1歳馬はキングスローズの2017が2億5000万円、当歳馬はリアアントニアの2018が2億9000万円と、それぞれの世代でディープインパクト産駒が最高額で落札されています。やはりまだディープインパクト産駒は人気がありますよ」(競馬記者)